NEXUSVII.の実験施設。 V.E.L、本格始動。

2014.03.25

Q.特色の一つであるヴィンテージ、アンティークについては？

「一点もののアイテムを見た時に、ここで買わないと二度と会えないだろうなという思い、そういった感覚をお客さんにも感じてもらいたくて。もちろん他店との差別化という意味合いもあります。ここで売るためだけに、買い付けたりはしていません。自分のコレクションの中からお店に出しています。中には本当は手放したくないものもあるのですが、そういったものの方が他の方も同じ思いを持つことが多いので、同じ感覚を共有できる方に大切にしてほしいなと思います。また、〈ネクサスセブン〉のサンプルでも踏襲している、軍のミルスペック前のテストサンプルに付く『EXPERIMENTAL GARMENT』という表記。ここ「V.E.L」ではそうしたアイテムも積極的に販売していこうと思っています」

Q.最近のネクサスセブンのクリエイションについては？

「以前は、Tシャツをベースにしていたところが、今はシャツベースのコーディネイトを考えるようになりました。Vゾーンで遊ぶような着方が増えてきましたね。変わらずミリタリーものは好きなのですが、最近は"オフィサーメイド"という上官用、いわゆる士官別注のアイテムがとても面白いです。ラペル付きのジャケットなどがそれなのですが、次の秋冬は、テーラードを得意としている友人と一緒にジャケット作りに取り組んでいます。お互いの畑が違うので、やっていてすごく面白いですね。ジャケットも掘り下げていくと、ミリタリーから始まっているものも多いんです。軍服からそのまま採用されて、学校の紺ブレっぽくなったりとか。なので、ラペル付きのアイテムとミリタリーがやってきたことが全く違うかというと、意外と繋がっているんです」

Q.ブランドがスタートして13年経ちますが？

「流行り廃りにはぶられさないような、根っこをしっかり作って行きたいなと思っています。根っこがしっかりしてさえいれば、上がどんなに強風でもブレないと思うので。これまでは上に伸ばすことばっかり考えていたので、幹というかベースを太く、自分たちのやりかたで再構築していきたいです。年を重ねるにつれ、段々着るものも限られてきているので、その中で定番の柱をいくつか作って、シーズンごとに作り込んでいくというやり方にしていこうと思っています」

Q.今後の仕掛けなどについては？

「最近ではアメリカに行ってもヴィンテージアイテムに触れられる機会がなかなかないので、ウチのお店ではヴィンテージとかアンティークだけに特化したイベント、フェアをやっていきたいなと思っています。あとは、卸ができないような、スペシャルなものですね。今お店に並んでいるものであれば、ティッシュケースとかボールペンみたいなものです。また、試験的、実験的に行う"EXPERIMENTAL"なプロダクト製作、販売やイベントなどで一定の成果が出せたものを各地の『VLACK』に波及させていくつもりです」