ハレとソーイが提案する次のスタンダードとは?
2011.09.16
「パリのキオスクがイメージ」という〈ザ スーベニアスタンド〉のクリエイション。今回のラインナップにボーダーカットソーが並ぶのはまさしく必然。よく見ると、ただの定番ではない仕掛けがほどこしてある。90年代のフレンチブランドに見られたような、目が詰まった生地を使用。着込む度に経年変化が味わえる表情を持つ。シルエットもスタンダード。アウター、インナーはもちろんレイヤードでも重宝しそうなまさに万能選手だ。
よく見るとボーダーの配色が違う! ネイビー、赤、そして黒に微妙に分けられブランドのアイデンティティを体現。こういう細やかなディレクションが全体の完成度を上げる。
量感のあるコットンを用いたファブリック。しっかりと目が詰まっているので、洗うたびに古着のようなかすれた表情が滲み出る。定番アイテムに新たな息吹を込めた。
クオリティの高いシャツ作りでも定評ある〈ソーイ〉。今回のプロジェクトにあたり、ネイビーカラーはコットン100%で、それ以外のカラーは、普段では使わないポリエステル混毛の素材を使用。65/35というコットンとの配合率が醸し出す表情は、まるでフランスで昔あったシャツのようなニュアンス。さらに完成品を湯通ししてノリを落としてから、再びノリで元に戻していくという仕上げも敢行。洗いをかけた柔らかさと、縫い目がピリっとしたようなコバの表情がたまらない。
シャツ各¥8,400
ネイビーカラーはコットン100%仕様ながら適度な光沢感が楽しめる。縫い幅もmm単位で変えることで繊細さを生んだ。
コバの表情に注目。着込んだような、でも新品のような緊張感ある風合い。この絶妙なニュアンスを洗いと仕上げで処理。袖を通してはじめてわかる作り手のスピリッツ。