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湘南は鎌倉、GARDEN HOUSEの快楽哲学とは。

2012.12.21

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地元の方々に喜んでもらえるようなお店にしたいと思っています

-鎌倉という土地の魅力は、どういったところにあるんでしょうか?

関口: まず言えるのが、自然と都市との表裏一体感が、鎌倉はすごく程良いなと思っています。電車でも車でも、都心からも一時間足らずですし。あとは価値観というか、マーケット感についてなんですが、住んでらっしゃる方も意外と東京に勤めている方が多いことも関係しているのか、倫理的な価値に対して消費をしてくれる人が多いんです。

-と言うと?

関口: 例えばオーガニックであったり、ナチュラルであったり、そういた食品に対して、高いから食べないということではなくて、「ローカル」で「クラフト」で、きちんとした価値観があるのであれば、それに対して消費をしましょう、ということです。エシカルコンシューマーなんて言い方をしたりしますが。このようなひとたちがネイバーフッドにいるような環境と言えますね。

-確かに。とくに今日のような平日だと、地元の方々が思い思いのスタイルでリラックスされているのを見ることが多いように思います。

関口: はい。あとは、サーフだったり、アート、音楽のような文化もありながら、ファッションの中でも必ずしもモードではない「横乗りカルチャー」のようなものが、良い感じで相まってきたエリアとして、鎌倉という土地は僕にとって居心地がいいんですよね。

-すごくわかります。

関口: かといって、これが車で一時間だからといって、九十九里とかでいいのかってなると、またちょっと違うんですよね。

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-ご自身もサーフィンを嗜まれたりするなかで、「GARDEN HOUSE」を作る前から、鎌倉近辺にシンパシーを感じていたんでしょうか?

関口: そういったことはありますね、やはり。サーフィンをやってて思うこととして、肌感覚でものを見るようになるというか。この場所がビジネスとして成り立つかどうかというのも、もちろん重要なんですが、それ以前に「気持ちいいのか、気持ちよくないのか」とか、「リラックスできるのか、どうなのか」といった感性的な部分が、マーケティングにならないマーケティングとして、重要な価値基準なのかなと思ったりします。ですが、そういった感覚ってロジカルに積み上げることが難しいんです。

-詳しく教えて下さい。

関口: たとえば今から5年前に、七里ヶ浜で「WEEKEND HOUSE ALLEY」(編集部注:パンケーキで有名な「bills」の入った施設)をやったときも、当時の声としては「こんなところで服なんて売れないよ」とか「コンセプトはいいんだけどね。。」「ファインレストランをやる? じゃぁ、たいまつ炊かないとね」「やるとしたらハワイアンじゃないの?」とにかくこんな調子だったんですよね。

-わかりやすく、一昔前なイメージですね。

関口: 僕の周りにも当然波乗りをやっている人間はたくさんいて。彼らはある一定のゆとりもあるし、お金もある。そんなひとたちが、今日は天気もいいからちょっと会社は午後からにして波乗りしようか、で終わってから何か食べようかってなったときに、カレーとコンビニしかない、、みたいな。

-はい。

関口: 朝サーフィンをして、朝ご飯を気持ちよく食べて、そのあと東京に行ってバリバリ仕事をするという、そんなライフスタイルに憧れるような流れが絶対くるだろうなという感覚があったんですよね。具体的でストレートなニーズが見えたというか。

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-実際に営業を始めてみて、お客さんの層はいかがでしたか?

関口: 今回は通常のプレスプレビューとか、オープニングレセプションみたいなものをやっていないんです。優先順位としてはまず近くにお住まいの方々に見ていただき、色々なご意見をいただく。そして、ローカルの方としっかりとリレーションをとって、いかに使いやすいお店にしていくか、ということに主眼を置いたんです。平日はやはりご近所の方がほとんどですし、ご年配の方もたくさんいらっしゃいますので。休みの日は、やはりそれなりに観光地ですから、東京神奈川あたりからいらしてくれる方もいますが。

-秋にオープンして、これから冬を迎えるわけで、何か改良するような点はありますか?

関口: 観光地としての鎌倉ということになると、冬はどうしても閑散期なんです。紅葉とか、年末年始ぐらいですかね。ですので、逆にだからこそ地元の方々にゆっくりくつろいでもらえるのかなと思っています。まず、直近でいえば、クリスマス。今年は22~24日の3日間はスペシャルディナーをご用意しますが、25日のクリスマスは火曜日なんです。なので、狙いとしてはカジュアルダウンして、「GARDEN HOUSE」をみんなのローカルの方々の家として、ホームパーティをしてみようかなと思ってるんです。

-素敵ですね。色々な方が集まる場になりそうです。

関口: はい。で、フリーフードにして、アーティストの方をブッキングして、ちょっとしたライブをやってみたりとか。あとは1週間の中で2日ぐらいを「ローカルフレンドリー」のような日にして、ご近隣の方だけを招待するような、ホームパーティを開いたりとか。子供も多いので、ビュッフェのようなスタイルで楽しんでもらえたら、なんてことを考えていますね。

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-なんだか、鎌倉に住みたくなってしまうような、魅力的な催しばかりですね。。さて、最後になりましたが、「THINK GREEN PRODUCE」の今後の展望を教えて下さい。

関口: はい。例えばですが、ワールドの〈アニマ(anima)〉というブランドがあります。ここに「グリーンスムージースタンド(Green Smoothie STAND)」というフードコンテンツを入れるということを昨年やりました。つまり、アパレルをやるのであれば、アパレルを浮きだたせるための他のコンテンツを組み合わせる作業というか。ブランドのブランディングをするような、そんなニーズというか多かったりするので、今後はそんなプロジェクトにも多く関わっていくことになるのかなと思います。

-「GARDEN HOUSE」もそうですが、やはり関口さんが仰るように、集めて、編むといった、編集的な概念の存在を強く感じます。立体的な編集作業というか。これからの時代にはこうした概念は必須なのかなと感じました。今日はどうもありがとうございました!

GARDEN HOUSE
住所:神奈川県鎌倉市御成町15-46
電話:0467-81-5200
営業:9:00~22:00(LO 21:00)不定休
http://www.gardenhouse-kamakura.jp

Recommender 1

lf_kamakura_colum1.jpg 熊谷隆志

1970年生まれ。渡仏後、1994年スタイリストとして活動開始。1998年レイク・タホ名義にてフォトグラファー活動も開始。2008年よりフォトグラファー名義を本名:熊谷隆志とし、広告・雑誌等で活動する傍ら、様々なファッションブランドのブランディング、SHOP 内装や植栽のディレクションなど幅広い分野で活動中。
www.takashikumagai.com

Q. GARDEN HOUSEに行った際の感想、そしてその魅力を教えて下さい。
A. アメリカの西海岸(ロスより上の方)へ行ったような感覚でした。

Q. 他に鎌倉でお気に入りのスポットを教えて下さい。

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スターバックス 鎌倉御成町店

数あるスターバックスの中でも、外装内装ともに1番かっこいいのではないでしょうか。

住所:神奈川県鎌倉市御成町15-11
電話:0467-61-2161
営業:7:00~22:00 不定休

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パタゴニア 鎌倉

僕の周りにも色々なおしゃれをする友達が多いですが、最後はパタゴニアに行き着くようです。

住所:神奈川県鎌倉市小町1-13-12
電話:0467-23-8970
営業:10:00~18:00(12月は~19:00)

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