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23 Things of BURTON SNOWBOARDS. バートンを知るための23のキーワード。 vol.15

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画像提供_BURTON
Text_Yuichiro Tsuji

スノーボード未経験者ですら一度はその名を聞いたことがあるであろう“ショーン・ホワイト”を筆頭に、世界中で活躍するトップライダーの多くが〈バートン〉と契約している。

今回は、オリンピックやコンテストでの圧倒的な実績はもちろん、個性豊かなスタイルで〈バートン〉、そしてスノーボードの魅力を世界に発信している精鋭たちに迫る。

エクストリームスポーツの申し子、ショーン・ホワイト。

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どんな世界にもカリスマ性を持ち、多くの人を惹きつける圧倒的なヒーローのような存在がいる。それをスノーボードに当てはめると、真っ先に浮かぶのがショーン・ホワイトだ。

2度のオリンピック金メダルの獲得や、その他の世界大会における数えきれないほどのメダル数が、その実力を物語っている。また、スノーボードのみならず、スケートボードにおいてもプロ契約を交わし、国際大会において金メダルを獲得するなど、エクストリームスポーツにおいて彼の右に出るものはいない。

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プロライダーとして常に競技と向き合う一方で、ミュージシャンとしての顔も持つ彼。現在は「BAD THINGS」というバンドに所属している。アメリカで行なわれているロックフェスにも出演し、広いステージの上でギターを弾く姿は、スポーツをしているときと同じように眩しいほどに輝いている。

スノーボード界のリビング・レジェンド。

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スノーボード・シーンの黎明期にあたる1990年代。シーンを牽引していたクレイグ・ケリーの後を継ぐようにスノーボード界に躍り出てきたのがテリエ・ハーコンセンだ。

1993年、国際スノーボード連盟が主催するハーフパイプ世界選手権において金メダルを獲得。その後も1995年、1997年にもチャンピオンとなり三連覇を達成することで、その地位を不動のものへと押し上げた。

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彼が競技で見せるエアーは圧倒的ともいえるほど高く、2007年にはクウォーターパイプにおけるエアーの高さが9.8メートルにまで到達。それが現在の世界記録となっている。

41歳である現在も、多くのライダーたちの鑑としてプレイを続けている。まさに生ける伝説のような存在なのだ。

〈バートン〉の次世代を担うルーキー、マーク・マクモリス。

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2014年に行なわれたソチオリンピックの男子スロープスタイルにて、銅メダルを獲得したのがマーク・マクモリスだ。先のショーン・ホワイトやテリエ・ハーコンセンに比べると、銅メダルなんて地味なタイトルだと思うだろう。しかし銅メダル獲得時、彼は肋骨を骨折していたのだ。それでも銅メダルが地味だなんて言えるだろうか?

もともとウェイクボードをやっていたというマーク。スノーボードを本格的に始めたのは2007年で、当時14歳だった。2009年に開催されたスノーボード・ワールドカップでは、わずか16歳という年齢で優勝を果たす。スノーボードを始めてわずか2年で世界的なタイトルを獲得した事実に驚かされる。

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その後も、世界最高峰のエクストリームスポーツの祭典「X Games」にて、数々のメダルを獲得。マーク・マクモリスは、いま最も注目を集める若手スノーボードプレイヤーといっても過言ではないだろう。

オールドスクールなスタイルで世界を魅了。

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今年の1月に行なわれた「X Games」のスーパーパイプにて、ソチオリンピックのメダリストらを抑えて2連覇を成し遂げたダニー・デービス。そのワイルドな風貌とは反して、繰り出されるエアーは緻密で、繊細さを感じるほど。年々トリックが複雑化する中、シンプルで美しいライディングスタイルで頂点を極めた希有の存在といえる。

主にパイプ競技にて実力を発揮するライダーだが、バックカントリーでのプレイもお手の物。彼自身のキャラクターもユニークかつピースフルで、多くのライダーたちから愛されている。

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そんな人柄と、プレイのスタイリッシュさが評価され、2006年にはトランスワールドスノーボーディングが主催する「ライダース・ポール・アワード」にて新人賞を獲得。2008年にはアメリカの『スノーボードマガジン』が選ぶトップ10ライダーに選出されるなど、人気と実力を兼ね備えた数少ないライダーの仲間入りを果たした。

女性ライダーのカリスマ、ケリー・クラーク。

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これまで男性のライダーを紹介してきたが、〈バートン〉チームには高い実力を持った女性ライダーもいる。それが、ケリー・クラークだ。

1990年に7歳でスノーボードを始めた彼女は、2000年2月にドイツのベルヒテスガーデンにて行なわれた世界ジュニア選手権にて優勝。2002年にはソルトレイクオリンピックにて金メダルを獲得し、続くバンクーバーとソチでも共に表彰台に上がった。

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その後も各地で行なわれる世界的大会にて毎年のようにメダルを獲得し、トップ女性ライダーとしてシーンを牽引し続けている。

世界をフィールドに活躍する、ふたりの日本人ライダー。

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ソチオリンピックの男子ハーフパイプでは、ふたりの日本人メダリストが誕生した。銀メダルを獲得した平野歩夢(左)と、銅メダルの平岡 卓(右)だ。

平野がスノーボードを始めたのは小学校に入学する前のことだった。幼くしてその魅力にのめり込み、小学校4年生のときに〈バートン〉と契約を交わす。2013年に出場した「X Games」のスーパーパイプでは精度の高いライディングを披露し、他のトップライダーたちを圧倒。14歳という史上最年少の若さで銀メダルを獲得。翌年のソチオリンピックにおいても、スノーボードにおける最年少のオリンピックメダリストとしてギネス記録にも認定されている。

一方の平岡は小学校1年生のときにスノーボードを始めると、数々の大会で好成績を収め、12歳でプロとなる。その功績の裏には、たゆまぬ努力があった。雪が降らない奈良県御所市出身の彼は、シーズンになると父と一緒に岐阜県のスキー場に毎週のように通い、朝から晩まで練習に明け暮れていたという。そういった生活を小学校から中学3年生になるまで続け、晴れてプロとなったのだ。

平野は16歳で、平岡は現在20歳。さらに才能が開花する余地はまだまだ残っている。今後の彼らの活躍に期待したいところだ。

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