Photo_Go Tanabe
バートンのすべてが生まれる場所。
スノーボードのリーディングブランドとして、いまや世界主要7都市にオフィスを構える〈バートン〉。その中枢ともいうべき本社が、アメリカの小さな田舎町バーモント州バーリントンにある。
本社というだけあって、同ブランドにおける世界中のマーケティングやファイナンシャルを管理しているほか、プロダクトの研究と開発までも一手に担っているのが最大の特徴。つまり、〈バートン〉のクリエイティブはすべてここから始まっているのだ。
そう聞くとさぞかし厳格なオフィスなのかと思いきや、社内に流れる空気は驚くほどにカジュアル。ちなみに社訓は「スノーボードを楽しんでから仕事を始めなさい。」だそうで、ゲレンデまで車でわずか3,40分という立地も手伝ってか、冬になると朝イチのパウダースノーを楽しんでから出社するスタッフも少なくないのだそう。
遊びを仕事にする。そんな理想を地で行く〈バートン〉本社の内部を今回は紹介していく。
オフィス
まずはエントランスから。天井が高く広々とした空間にはソファが置かれ、ここで朝食を食べるスタッフもチラホラ。入り口近くで両手を挙げて訪問者を迎えているのは、〈バートン〉がつくったスノーボードパーク「THE STASH」のキャラクター“スタッシュ・イエティ”。
エントランスをぐるりと囲むアーカイブボードの数々。左端は記念すべき初代モデルで、そこから1年ごとの進化を目に見える形で知ることができる。
こちらは主にボードやブーツ、バインディングの開発が行われるハードグッズのセクション。膨大なサンプルをもとにデータが収集され、来シーズンに向けた研究が日々続く。
こんな何気ないシーンからも、自由で遊び心溢れる社風が見て取れる。もちろん制服なんてないし、愛犬と一緒に出社するのもOK。写真のように、そのままご主人さまのデスク周りでくつろいでいる犬の姿が至るところにあった。
ソフトグッズのセクションでは、ウェアを中心に制作。バートンの人気を支えるひとつであるファッショナブルなウェア類も、ここから生まれているのである。
倉庫を丸々改装したかのようなスペースは、カタログやホームページなどで使用されるビジュアル面を管理するセクション。ディスカッションしながらみんなで作業する社内では、常に笑顔が絶えない。
もちろんジェイクのオフィスもこの中にある。堅苦しさを感じさせない自宅のような雰囲気がなんともジェイクらしい。奥にあるウェアとボードはすべて彼の私物で、冬になると実際にこれらを持って滑りにいくのだとか。