俳優 高良健吾 week4

WEEK_4 MOVIE「SORANIN」
映画「ソラニン」について。

際立つ演技力と、繊細な表現力で近年特に目立った活躍を見せる俳優、高良健吾。青春漫画の傑作「ソラニン」が映画化されるにあたりその強い想いの丈を訊いた。

ロッチの三人と共演された感想を教えてください。

高良:音楽面で引っ張ってくれたのはやっぱり近藤さんで、桐谷さんはとにかくムードメーカーでした。もう他の2人では考えられなかったですね。本当ありきたりな表現になってしまいますが、支えられました。宮崎さんに関しては「ユリイカ」ぐらい昔から、スクリーンの中での姿を拝見していた人なので、とにかく緊張しました。

「ソラニン」を歌ってみていかがでしたか?

高良:歌に関しては前に出演した作品でもやっていたので、プレッシャーはありましたが、精一杯頑張りました。あと、アジカンさんってアジカンさんの音っていうのが、しっかりあるバンドだと思うんですね。その上でちゃんと「ソラニン」の世界観というか、音になっていたので、さすがだなと思いました。

浅野さんの作品は日常を描く作品が多いので、セリフも当然日常的なものが多いと思うんですが、その中でたまにくさいセリフが入ってくると思います。ですが、それにあまり違和感を感じず、なおかつ胸を打つのはなぜなんでしょうか?

高良:僕自身もそれは感じていて、ちょっと言いにくいなっていうセリフもあったんですけど、それがスッと入ってくるのは、一つにはキャラクターの力というのもあると思うんです。種田の自然体な感じというか。あとはそういったセリフを「さぁ言うぞ言うぞ」って構える感じじゃないからなのかなと。だからこそセリフを淡々と置いていきたかったんですよね。役者が好きなセリフだからって、そこにことさら力を入れるのとかって、観てる人からしたらどうでもいいですし。

本当に好きだった種田というキャラクターを、色々な葛藤もありながら演じきった今、達成感はどれくらいあるものなんでしょうか?

高良:正解というのは演じた人の数だけあると思うんですね。でも、その時々のベストは尽くしたんだから、っていう思いは強いです。もちろん後から振り返って気になる点とかはあるんですけどね。みんなの種田がいて、みんなの芽衣子がいて、それでいいと思うんですよね。

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映画<br/> ソラニン

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映画
ソラニン
自由を求めて会社を辞めた芽衣子と、フリーターをしながらバンドを続ける種田。未来に確信が持てず、寄り添いながら東京の片隅で暮らす二人。だが、芽衣子の一言で、種田はあきらめかけた想いを繋ぐ。種田はバンド“ロッチ”の仲間たちと新曲「ソラニン」を完成させ、レコード会社に持ち込むが、反応のないまま日々は過ぎていく。そんなある日、種田がバイクで事故にあってしまう。遺された芽衣子は……。原作:浅野いにお「ソラニン」(小学館ヤングサンデーコミックス)、監督:三木孝浩(第1回監督作品)、脚本:高橋泉、出演:宮崎あおい 高良健吾 桐谷健太 近藤洋一(サンボマスター) 伊藤歩、(C)浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会 写真:太田好治、4月3日(土)新宿ピカデリー、渋谷シネクイントほか全国ロードショー