The Direction of 3 SHOPS. 3人のバイヤーが語る 2011年秋冬と 来春夏。
2011.08.09

―小木さんは新たに気になったブランドはありました?
小木:秋冬からスタートした〈ジミー・チュウ〉は良かったですね。店頭のスタッフも盛り上がっていますし、来年春夏にはさらに期待できそうなモデルがありました。
中箸:スニーカーも良かったですよね。
2011年秋冬シーズンからメンズ・コレクションをスタートさせる〈ジミー・チュウ〉。クラシックなディテールをバランス良くミックスさせたモダンなスタイルのシューズを展開。[左から]エンジニアブーツ ¥130,200、スニーカー ¥79,800、キャップトゥ ¥87,150 (すべてユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館 03-3479-8180)
― バーニーズ ニューヨーク的には?
中箸:継続にはなりますが〈リバティ オブ ロンドン〉。ファクトリーも素晴らしいですし、推していきたいなと、思っています。 あとは、リネン系アイテムを展開するブランドは注目しています。
1875年創立のイギリスのテキスタイルブランド。2005年からはタマラ・サルマン(Tamara SALMAN)がクリエイティヴ・ディレクターに就任し、さまざまなアイテムをリリース。〈エルメス〉などともコラボを展開しています。
― ビームスは?
関根:この秋冬から展開をスタートするんですが、パリの展示会で見た〈トゥエルブ オー ファイブ(1205)〉は良かったですね。
中箸:〈キルガー〉のアシスタントだった。
イギリスの老舗テーラー〈キルガー〉にて経験を積み、2011年彗星の如くファッションシーンに登場した〈トゥエルブ オー ファイブ(1205)〉。サヴィルロウ仕込みの本格ブランドで注目度大です。[撮影:関根氏]
関根:秋冬はサヴィルロウ発ということで、ガチガチのクラシックだったのですが、春夏は麻のロングシャツだったり、テーラードベースのワイドパンツなどを展開していて。秋冬とはガラリとイメージが変わって、才能ある人だなと。
― ピッティの新人賞「WHO IS THE NEXT?」を受賞したふたり アンドレア・ポンピリオ(Andrea Pompilio)とエミリアーノ・リナルディ(Emiliano Rinaldi)は、いかがでした?
ウミット・ベナンも受賞した「WHO IS THE NEXT?」を2012年春夏に受賞したのは、アンドレア・ポンピリオとエミリアーノ・リナルディ。彼らも躍進必至なので、チェックしておきたいところです。
小木:ピッティ会場でスコット・シューマン(The sartorialist)と話をしたときに「良かった」と言っていましたね。
中箸:ウチはスタリング的には向かなくて、でもコンフォートパンツは良かったですね。
― みなさん、買い付けはしないと。(エミリアーノ・リナルディ(Emiliano Rinaldi)は、エディフィスやトゥモローランドにて展開)
では、ショーの見せ方や、プレゼンテーションで面白かったものはありますか? 〈ルイ・ヴィトン〉のキム・ジョーンズだったり。
小木:〈ルイ・ヴィトン〉のショーは見たことがないんですよ。カニエ・ウエストが出たアフターパーティを含めて、行きたかった・・・です。
― 招待されないんですね。
中箸:取引きがないと招待されないみたいですね。
― それは意外でした。では、他には?
中箸:〈モンクレール ガム ブルー〉。あとピッティの〈バンド・オブ・アウトサイダーズ〉、あのウェストサイドストーリーは衝撃でしたね。
関根:〈ジュリアーノフジワラ〉のプレゼンテーションは良かったですね。アグレッシブな新素材と、折り紙のようなパターンが印象的な素晴らしいコレクションでした。
藤原喜章が、1986年イタリア・ミランに設立したブランド〈ジュリアーノフジワラ〉。テーラリングをベースに、シャープかつミニマルなデザインに、ハイエンドな素材を使用したコレクションを展開しています。[撮影:関根氏]
中箸:バーニーズでは展開していないんですが〈バレクストラ〉はカッコ良かったですね。ニューヨークのバーニーズはコーナーを設けて展開するようです。28歳の社長が就任して、かなりモダンに生まれ変わっていて。
小木:『モノクル』ともコラボしたりしていますよね。