The Direction of 3 SHOPS. 3人のバイヤーが語る 2011年秋冬と 来春夏。
2011.08.09

―あと、街を見てきた感想などはありますか?
小木:イタリアはスコールみたいな雨が多かったですね、フィレンツェでもミラノでも。あと、パリは羽根蟻みたいなのが多くありませんでした?
何十年かぶりの暑さらしくて、40℃近い記録的な暑さでしたし。
その後ロンドンに行ったら、花粉が飛んでいて。マスクしている人はいませんでいたが、鼻がグズグズしてる感じでしたね。環境変化は東京だけじゃないなとすごく感じました。
― 結構、世界的に住みにくい環境になってきている?
小木:ある意味で、東京は先行ってるかもしれませんね。。
― 地球の変化も一番最初に感じちゃう(笑)。
日本の雑誌はどこも海外の街角スナップを掲載していますが、街で見掛けたバイヤーやジャーナリストたちのスタイルは、いかがでした?
中箸:ブロガーが異常に多かったですね。ショーでもフロントローに席が設けられていたり。
― それこそMISTER MORTとかも、フィレンツェに来ていましたし。
街行く人をスナップするブログ「MISTER MORT」を運営するMordechai Rubinstein。サルトリアリストのスコットや、JAK&JILのトミー・トン(TOMMY TON)とともにスナップブログシーンを盛り上げる存在です。
中箸:彼、イイですよね。オシャレさんに交えて、ホームレスなんかも撮っていたりして。
― そんな暑かった中で、会場に来ている方々のスタイルは?
小木:〈リビエラ(RIVIERAS)〉を履いてる人が多かったですね。
中箸:よく見かけましたね。
スペイン・コスタブランカで誕生した〈リビエラ〉。メッシュアッパーの上品なデザイン、取り外し可能なカップインソールなど、こだわりある仕上がりが魅力。コストパフォーマンスも高い優良シューズです。
関根:確かに素材感のあるスリッポンタイプは多かったですね。それと、エスパドリーユもよく見かけました。
小木:それから、デザイナーズが好きな方の間では圧倒的に〈プラダ〉の靴が多かったように思います。
2011年春夏、ファッション業界人をトリコにした〈プラダ〉のシューズ。ジュートをサンドしたプラットフォームばりのソールを履いたウィングチップは、各国で完売。オシャレな人は、みんな履いていました。
関根:相変わらず東海岸ノリの。〈レイバン〉のウェイファーラー掛けて、ショートパンツに革靴で。
いまだ根強い人気のアメリカ東海岸スタイル。シャツ×ショーツに素足で革靴を合わせ、ウェリントン型のサングラスを着用する着こなしは、コレクション会場でもよく見られました。via:GQ
― そんな感じですよね。楽なスタイルだけど、素材やアイテムはカッチリしたものを選んでいる。
ちなみに個人的に欲しくなったアイテムはありますか?
小木:ありすぎて...(笑)
中箸:そうですね。
― 半年先のことで、あんまり詳しく聞きすぎると楽しみが減ってしまいますので。2012年春夏の話はこの辺で。続いてそろそろ立ち上がる2011年秋冬についてですが...。
と、Vol.1はここまで。Vol.2では2011年秋冬のトレンドや、各ショップのテーマや推しのブランドなどについて聞いていきますので、お楽しみに。
ユナイテッドアローズ
小木 "Poggy" 基史
プレスを経て、2006年にリカー、ウーマン&ティアーズを立ち上げる。現在はユナイテッドアローズのバイヤーと原宿本店 メンズ館のディレクターを兼任。
ビームス
関根陽介
ビームスのクリエイティブ ディレクター窪浩志氏をアシストするバイヤー。インターナショナルギャラリー ビームスに立ち、リアルな市場リサーチ力にも長ける。
バーニーズ ニューヨーク
中箸充男
2001年入社後、ショップスタッフを経てバイヤーに就任。インポート中心のバーニーズ ニューヨークにおいてドメスティックブランドのバイイングに尽力。