取扱商品は“ナイキのインライン”が中心。その狙いとは?
——続いて、商品構成について教えてください。店内を見渡すと、取り扱っているスニーカーはナイキが中心ですよね。
「そうですね。一部ほかのブランドもありますが、メインはナイキです。ナイキとは長いパートナーシップがあるので、スポーツブランドに関しては今後もナイキとそのグループ企業のみを取り扱っていく予定です。そしてナイキのなかでも、限定物やコラボ物などではなく、インラインからセレクトしたものを取り扱っています」
——SOPH.がやっているスニーカーショップと聞いて、さきほどおっしゃったような限定物やコラボ物、いわゆる“レア物”を期待する人も少なくないと思います。あえてインラインにこだわるのはなぜでしょうか?
「最近のナイキはインラインがかっこいいと個人的には感じています。時期としてはおそらく3年くらい前、フライニットが発表されたあたりから、その傾向が顕著だと思います。別注物やコラボ物の情報はネットのニュースや自分のSNSを通じて自然に入ってくるのですが、逆にインラインで何が出ているかがよくわかっていなくて、ふらりと直営店に立ち寄ると、普通に売っているインラインが意外とかっこいい。そう感じることが本当に多いんです。『A+S』では、そんな埋もれがちなインラインをセレクトして編集し、それが映える空間できちんと見せることで、その魅力をお客さんに伝えていきたいと思っています」
——清永さんはスニーカーマニアでもコレクターでもないゆえに、インラインかレア物かどうかは関係なく「いいものはいい」というフラットな目線でスニーカーを見ているんでしょうね。
「『A+S』のスタッフに話を聞くと、“これ、限定ですか?”とお客さんから質問されることもあるとか。マニアやコレクターにとっては“レア感”みたいなこともスニーカー選ぶ際の大切な要素なんだろうけれど、限定感につられて欲しくないものまで買ってしまうのは、ちょっと違う気がします。インラインにも魅力的なモデルがたくさんあることを多くの人に知ってもらいたいですね」
——最後に、『A+S』の今後の展開について教えてください。
「まだオープンして約1ヶ月しか経っていないので、今後のことは未定ですが、ゆくゆくは全国のSOPH.があるエリアに出していければと考えています。そしてそのときは、それぞれの場所にあわせた内装をサンプリングしていきたいですね。また将来的には、アパレルブランドやデザイナーズブランドのスニーカーも取り扱っていきたいと考えています。ナイキのようなスポーツブランドのスニーカーと、アパレルブランドのスニーカーを並列に扱っているお店って、実はないですよね。百貨店やセレクトショップにはそういうコーナーはありますが、スニーカー専門店としては世界中どこにもない。海外のデザイナーやクリエイターから“あの店に置きたい”と思ってもらえる、そんなショップにしていきたいですね」