内装は複数の著名な建築家の名建築をサンプリング。
——『A+S』の内装のコンセプトを教えていただけますか。
「スニーカーってプロダクトとして見るとよく出来ているし、デザイン的にも面白いですよね。そこで『A+S』の内装を考える際は、スニーカーをプロダクトと見立てて、それが映える空間にしたいと考えました。具体的な空間のイメージは、スニーカーを下駄箱にしまうのではなくアートやオブジェのような感覚で部屋に飾り、日々眺めながらライフスタイルを送っているスニーカーマニアの部屋。“ショップ”ではなくあくまでも“部屋”のイメージです。ショップの内装をリニューアルしたというよりも、14坪のマンションの一室をリノベーションしたという感覚に近いですね。そして、これは自分自身の経験として、一般的なスニーカーショップってなかなか落ち着いて試着ができないところが多い。『A+S』では落ち着いたリビングのような空間で、ゆっくりスニーカーを眺めながら、そしてゆっくり試着しながら、好きなスニーカーを選んでもらえれば、と思います」
——内装を担当したのは、『SOPH. TOKYO』をはじめ全国のSOPH.のお店を手がけてきた建築家の荒木信雄さんですよね。荒木さんとはどのようなやり取りがあったのでしょうか?
「スニーカー=ヒップホップカルチャーと解釈して、ヒップホップといえばサンプリングということで、荒木くんには複数の著名な建築家の名建築をサンプリングしたうえでそれらを重ねあわせて設計してもらいました。だからお店の名前も、Architecture + Sneakersで『A+S』です」