第四講 阿部孝史
「バンダナは相場より安ければ同じ柄でも気にせず買っちゃいます…」
阿部: では最後は、私阿部が気になるものを。
今野: コットンアノラックですか?
阿部: うん、〈L.L.ビーン(L.L.Bean)〉と〈ラルフローレン(Ralph Lauren)〉のプルオーバーを持ってきました。一応コットン縛りで。
今野: イイですねー。この〈L.L.ビーン〉はサイズLですか?
阿部: コレはMだよ。やっぱりちょっと大きめに作られているよね。クリ君も持ってるよね?サイズは?
栗原: 僕のはSですね。
今野: 阿部くんのはタグって筆記体ですか?
阿部: そうだね、黒タグの筆記体。
今野: この形って筆記体しか見たことないような気がするんですよね。
阿部: 確かな記憶ではないけど、筆記体より古い黒タグのブロック体を見た気がするんだよね。
今野: プルオーバーって着たり脱いだりするのが面倒くさいんですけど、着るとカッコイイですよね。
阿部: 本当に面倒くさいよね(笑)。わかってるんだけど、なんか好きなんだよね。
今野: コットン系のアノラックって全然見つからないですよね。
阿部: ないよね。あってもヨーロッパモノが多いよね。カッコイイから、アメリカものでなくても好きだけど。
今野: この〈ラルフローレン〉もカッコイイですよね。
阿部: ベタかもしれないけど、やっぱりこのマークに惹かれちゃうんだよね。
今野: プリントの位置も良いですよね。
阿部: お次はカバーオールを。
今野: カバーオールも良いですよね。
阿部: ジージャンは合わせやすいし、もちろん好きなんだけど、流行っている今だからこそ、あえてこのタイミングでカバーオールが良いかなって。ただ合わせ方がよくわからなくて全然着てないんだよね(笑)。本当は一番右の生成りの〈リー〉を着ようと思ったんだけど、着方がわからなくて諦めました(笑)。
今野: コレはプリンストン大学のやつですよね?
阿部: うん。「ミスタークリーン(Mr.Clean)」っていうお店で買わせてもらいました(笑)
栗原: ありがとうございます(笑)。
今野: このタイプってなんで〈リー〉しかないんでしょうね? 必ずプリンストンと〈リー〉の組み合わせですよね。
阿部: 確かに。絵柄も沢山あるよね。年代によって違うのかな?
藤原: いや、同じ柄でも違う年代だったりするので、年代と柄の関係はわかりません。ちなみに僕が見た一番古いやつは1939年のやつでしたね。
阿部: へー。プリンストンって場所どこだっけ?
栗原: 確かニュージャージーでしたよね?
阿部: そっか。カンザスとかにあれば、〈リー〉との関係もあるかなって思ったんだけど。
今野: プリンストン大学って面白いアイテムが多いよね。僕も袖が虎柄のジャケットを持ってるんですけど、もちろんまだ一度も着たことがなくて(笑)。
栗原: 確かに色々ありますよね。
阿部: 真ん中は〈モンゴメリーワード(Montgomery Ward)〉なんだけど、チンスト(チンストラップの略)がなんか新鮮に感じていいかなと。わざとらしくチンストをなびかせたい(笑)。
今野: (笑)。タグは付いてなかったんですか?
阿部: うん、買った時から付いてなかったけど、本当はあるよね?
藤原: ハイ、紺地に白だと思います。
阿部: さすがです(笑)。
今野: でもやっぱりこのくらい濃いデニムのカバーオールもいいですね。
阿部: なんか新鮮でいいよね。
今野: 左の〈クラウン(CROWN)〉もイイですね。
阿部: コレは左胸のジップポケットが好きなんだよね。
藤原: イイですよね。僕も昔、自分サイズをずっと探してたんですけど、全く見つからなくて諦めました…。
阿部: 勝手にアシンメトリーって呼んでる。そういえば希少価値が高くなってくれるかなと思って(笑)。
今野: このラペルもイイですよね。
阿部: イイよね。さっきも言った通り、着方がわからないから試行錯誤をしてジャケットみたいに着るのもありかなって思って、そうなると〈クラウン〉と〈ヘッドライト(HEAD LIGHT)〉はイイよね。
今野: その2ブランドは、色もキレイなんですよね。デニムのサプライヤーが良いのかな?
藤原: そうなんでしょうね。この2社は、本当にキレイな縦落ちになるんですよね。
阿部: カバーオールって今だいぶ落ち着いてきたし、今かなと。
今野: さっきのクリ君のショーツじゃないですけど、高すぎると着れないですもんね。
阿部: お次は〈チャンピオン(Champion)〉の両V&後付けパーカを。
今野: ヤバイじゃないですか、コレ!
藤原: 何ですか、この霜降り(笑)。
今野: 特上ロースみたいですね(笑)。コレこそ、Boonのレアモノ特集で紹介すれば良かったのに(笑)。
阿部: そうなんだけど、あっちはあっちで出したいモノがあったので…。
今野: いやー、この杢はヤバイです。
阿部: 一応ポケットはソリッドの白。
今野: この配色は、コレ1枚しか見たことありません。スウェット好きな人もきっとこの企画を喜んでくれると思いますよ(笑)。
阿部: そう言ってもらえて良かった。個人的にはちょっと大きめのスウェットがイイかなと思い。
栗原: 普通に着てるんですか?
阿部: いや、まだ外で着たことない(笑)。こういう大事なモノを着た時に限って、食べ物をこぼしたりするでしょ(笑)。
栗原: コレ着て、今からカレーを食べに行きましょうよ(笑)。
阿部: うん、遠慮します(笑)。
今野: いやー、このスウェットは凄いですね。
阿部: バンダナだけではないことがわかっていただければ(笑)。
栗原: てことで(笑)?
阿部: はい、バンダナを(笑)。
栗原: やっぱり(笑)。
阿部: 今回は、白赤青のトリコロールモノを持ってきました。
今野: こんなにあるんですね。
阿部: トリコロールだけでも色々な柄があるんだよね。春っぽくていいでしょ?
栗原: え、季節によって色とか柄を使い分けたりしてるんですか?
阿部: いや、結局はネイビーのドット柄をローテーションで使ってます(笑)。
栗原: アレだけ持ってて、ネイビーのドット柄しか使ってないんですか(笑)?
阿部: 実際のところ20枚位しか使ってないよ(笑)。あ、でも最近トリコロールも使ってる。
今野: ちなみに1枚しか持ってない柄でも気に入ってれば使うんですか?
阿部: いや、使わないかな(笑)。基本的には複数持っているモノだけ。
栗原: 使う柄の基準ってあるんですか?
阿部: 俺の場合、左後ろのポケットに必ず入れるんだけど、ポケットからチラッて見える部分が大事なわけで(笑)、そうなると全体的に均等なドット柄が多くなるわけですよ。
栗原: 首に巻けばいいじゃないですか(笑)。
阿部: そろそろ巻いてもイイかな(笑)?
今野: ウチのブランドで作りましょうか(笑)?
阿部: 〈ネクサスセブン〉のバンダナネックレスはカッコイイんだけど、どの柄を使ったかわからなくなりそうだよね(笑)。
藤原: 阿部さんってやっぱり古着屋へ行ったら、バンダナをチェックするんですか?
阿部: 愚問ですねー(笑)。絶対、というか一番最初にチェックしてるよ(笑)。
藤原: どこのお店でよく買ってるんですか? あれだけ持ってるのにまだ買ってるわけで、どんな判断基準があるのかと思って。
阿部: そうだよね。高すぎたら絶対に買わないけど、持ってなければ高くても買うし。逆に安かったら持ってても買っちゃうんだよね。そんなことしたら膨大な量になり、クッキー柄だけで100枚以上になってしまい…。
今野: その中でも最近はトリコロールがイイと?
阿部: 元々トリコロールって爽やかな配色で好きなんだよね。定番のネイビーやレッドとはまたイメージが変わってくるので。
栗原: 一版多いから、版代もかかりますしね(笑)。
阿部: そうだね(笑)。
今野: なんか阿部くんが一番まとまってますねー。
阿部: そう? モテそうなモノしか持ってきてないよ(笑)。
栗原: モテますか(笑)?
阿部: 一切(笑)。
今野: これ見てカッコイイなんて思ってくれる人がいたら、むしろやめた方がイイですよ(笑)。
阿部: そうだよね(笑)。
栗原: キャバクラ行ったって、誰も相手にしてくれませんよ(笑)。
阿部: ていうか、もう夜中の1時半だよ(笑)。
栗原: 3時間待たせた裕のせいですね(笑)。
阿部: じゃぁ、今度裕くんに古着屋ツアーのコーディネイターをやってもらいましょう。
今野: でも裕くんってあまり他の古着屋に行ってるイメージないね。
栗原: どこか古着屋行ってる?
藤原: いや~、あまり行けてないね。こないだ高円寺に行ったんですけど、それも4年ぶりだったし。
阿部: 何か買った?
藤原: それが何も買わなかったんですよ。
阿部: それはそれで嫌な顔されそうだよね(笑)。値段のリサーチに来たんじゃないかと、勘違いされて(笑)。
藤原: そうなんですよね。だから、今野さんたちとツアーとかでまわれば色々なお店に行けると思うんですけど(笑)。
今野: そっか、企画を作ってもらえたら、大義名分ができて裕くんも行きやすいよね(笑)。
阿部: そういうことですので、小牟田編集長、宜しくお願い致します(笑)。