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ジャーナル スタンダードというヒト・モノ・コト。 JOURNAL STANDARD SERIES COLUMN VOL1_ORIGINAL ITEM

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出島: このコートは先ほどと比較すると全く違うのがよくわかるかと思います。

-確かにかなりタイトですね。

出島: 意味合いとしてはジャケットの代わりみたいな認識でもいいのかもしれません。

-丈も少し短いです。

出島: はい。ただ、生地が赤のバッファローチェックという、わりと派手なものを使っているので、形はなるべくベーシックにしています。ポイントとしてはやはりこの柄で、今季僕らは“男っぽさ”というキーワードを積極的に取り入れるようにしているんです。

-最近は「シンプル」とか「ベーシック」などというスタイルが流行っていますが。

出島: そうですね。なので、そうした部分に僕らが考える“男っぽさ”を掛け合わせると、こうしたブリティッシュっぽい柄のチョイス、素材のセッティングということにつながってくるのかなと思います。

-柄のストロングな印象とは相反して、持ってみると重くないですね。むしろ軽いぐらいです。

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出島: そのあたりにはやっぱり気を使ってますね。もともと「ジャーナル スタンダード」って、ヘビーなオンスのメルトンを使っている印象があると思うんですが、今季は比較的軽い素材だったり、見え面の綺麗な素材を使うようにしていますね。

-ややタイトなシルエットで、短めな丈。このスタイルは先ほどのビッグシルエットとは違って、ブランドの定番的な形なのでしょうか?

出島: シルエットとしてはそうなんですが、今までコートにこうした柄モノを乗せることはなかったですね。先ほど申し上げた“男っぽさ”を表現するのに、ちょうどよかったんです。

-確かにシャツや、CPOジャケットなどではよく見るアプローチかもしれまんが、コートにまで持ってくるというのは斬新な提案かもしれません。

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出島: あとは今季僕らが思っていることの一つとして、オリジナルアイテムのクオリティを上げていく、ということがあります。なので、もちろんプライスにも跳ね返ってくるので、従来の価格帯よりは高く設定されています。

-それでも、2万8千円。コートが3万円でも、少し高いという受け取られ方をするんですね。

出島: はい。最近はそうですね。今までだったら、コート2万4千円というぐらいの価格帯でしたね。もちろん当然上がった分、それに見合った付加価値がないといけないと思うので、そのへんは気をつけてデザイン企画をしています。

-ちなみに、今の「ジャーナル スタンダード」のお客さんのメインとなる購買層はどの辺なんですか?

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バッファローチェックステンコート ¥30,000+TAX

出島: それは昔からあまり変わってないんですが、メインは28歳から32歳ぐらいが一番多いですね。ただ、下の年齢層に広げるというよりは、上に広げていきたいという感じはあります。

-カタログなどのクリエイティブにもそうした雰囲気を感じることができますね。

出島: そして、もうひとつ大事なことがありました。とくにオリジナルに顕著なのですが、僕らがアイテムを作る上で、「スタンダード」という要素を絶対外さないようにしています。

-というと?

出島: 何か遊んだら、何かをベーシックにするというか。その足し引きのバランスはかなり気をつけてますね。このコートもそうです。柄で遊んだので、フォルムはスタンダード。この柄をさっきのビッグシルエットで作ると、かなり難易度の高いアイテムになると思うので、そういうアプローチはしないようにしています。

次のページは、新レーベルからリリースされるコートです。

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