俳優の村上淳とアーティストのUAの息子である村上虹郎。17歳の若さでスクリーンデビューを果たし、ドラマやCMなどにも出演、その等身大の演技や繊細な感性が注目されている。今回はプライベートでも丸メガネ愛用する彼が、〈レイバン(Ray-Ban®)〉をまとい、ファッションの視点から「ラウンド」を語る。
Photo_Tohru Yuasa
Text_Takano Fujii
ー普段から丸メガネを掛けていると伺いました。
村上:実は丸メガネしか持っていないんです。去年、オヤジにまん丸の金ぶちメガネをもらって、そればかり掛けています。オヤジは赤いレンズを付けていましたが、僕はクリアのレンズにしました。今は薄いブルーのレンズです。実は「サングラスとハンチングは20歳を超えてから」っていうのが個人的な考えにあって。10代でサングラスを掛けているとちょっとウルサくないですか? 「アイツ決めてんなぁ」みたいな感じが凄くする。だからレンズは少し色を入れるくらいが、と思ってます。
—力が入り過ぎていたり、背伸びしている感じが好きじゃないのかも知れませんね。大橋トリオのミュージックビデオ「サリー」- episode3(少女編)- でも丸メガネを掛けて登場されていましたが、普段着のように自然に掛けているのが印象的でした。
村上:ありがとうございます。あのときは僕の私物の丸メガネでいく案もあったのですが、子役の子も同じ丸メガネにしたいっていうので、子どもに金ぶちは強すぎるから太目のタイプになったんです。あの丸メガネも可愛いですよね。
ークラシックな丸メガネは、今のアイウェアトレンドの主軸になっていますが、メガネの存在感が強いから服装もタイドアップしたりと、オーセンティックで、場合によっては “狙い過ぎ” になることもあります。でも、村上さんは非常にサラリと掛けていて新鮮でした。普段はどんな服装に丸メガネを合わしていますか。
村上:丸メガネだからって意識して掛けたことはなくて、シャツでもニットでもTシャツでもなんにでも合わせています。僕は新しい服をまったく買ったことがなくて、オヤジのお下がりでイッセイ ミヤケやコム デ ギャルソンとかの服がたくさんあるんです。普段はそれに古着をミックスさせて合わせています。で、丸メガネはシメ、コーディネイトの最後に引き締め役として掛けています。
—では、〈レイバン〉にはどんな印象がありますか?
村上:とにかく周りの人がみんな掛けているんです。それは業界の人も友だちもふくめて。僕のまわりのメガネ人口のなかでいちばん多いから、聞かなくてもメガネを見れば、〈レイバン〉だって分かるようになりました(笑)。それくらい身近な存在です。
—今回は丸メガネにちなんで「ラウンド」から、村上さんの好きなモデルを選んでもらいました。このメタルフレーム「RX3447V」を選んだ理由は?
村上:僕はシンプルなものが好きで、服も無地が多いんです。だからフレームも細い方が好き。このメガネは「あっ、メガネだ」って感じが凄くして、ビンテージっぽい雰囲気があります。置いてあるだけでシャレてるなって思ったんです。でも、掛けてみるとすんなりと似合うところが気に入りました。
—このモデルはどんな服装に合わせてみたい?
村上:これだけシンプルな形だから、余計なことをしない方がいいかな。究極、Tシャツにメガネ1本ってのが、いちばんカッコいいと思うんです。
—レイバンのコンセプトが「NEVER HIDE(ありのままに、自分らしく)」なのですが、今の意見は見事に合致していますね。村上さんが「ラウンド」を掛けると、過剰な演出をしなくても、自分らしさや個性を演出できると思います。では、こちらのコンビネーションの「RX2447VF」は?
村上:黒ぶちメガネを見ると、「いつも役で掛けたいな〜」って思うんです。だから自分では掛けないんだけど、意外と似合っていたので選びました。ただ、黒ぶちに慣れてないから、どんなファッションがいいか正直わからない。
—黒ぶちはカッチリとした雰囲気があるからフォーマルとか。普段はスーツとか着ません?
村上:着ないですね。去年、カンヌ映画祭に行ったときにオヤジに始めてネクタイの締め方を教えてもらって。17歳にして始めてネクタイの締め方を知った僕なんでフォーマルな装いは知らないけど、そういったときにこの黒ぶちはアリかな。それにしても〈レイバン〉はサングラスのイメージだったけど、シンプルなメガネもあるんですね。やっぱり自分が日常で掛けるなら、こういったシックなデザインの丸メガネを選ぶと思いますね。
左:「ラウンドメタル(RX3447V 2538)」¥22,000+TAX、右:「RX2447VF 2000」¥24,000+TAX
村上虹郎
1997年東京生まれ。2014年、河瀬直美監督の映画「2つ目の窓」で俳優デビューを果たし、第29回高崎映画祭で最優秀新人男優賞を受賞。15年、アニメの実写版となるテレビドラマ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」で主演を務める。心に傷を持つ高校生の主人公を、ピュアな部分を残しながら独特の存在感で演じきり話題に。12月5日(土)より東京芸術劇場にて初舞台となる「書を捨てよ町へ出よう」(演出:藤田貴大)に出演予定。