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2015 WORLD HOT TOPICS いまどこがヒップなんですか?

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やっぱり注目は、ニューヨーク。

ーではアメリカでいまここに行くべき! という場所はありますか?

松波:私「※2ジューン・ テイラー」にすごく行きたかった!
※2 バークレー在住のイギリス人女性、ジューン・テイラー氏が手づくりするオーガニックなジャムが人気。自身の工房「The Still-Room」はショップも兼ねており、ジャムが購入できる。

東山:バークレーにあるジャムのお店ね。お店の裏で調理をしているから、工房とお店が両方ある。そこのおばさんがもう、いわゆるハードコアオーガニックな人で(笑)。自分で山に入ってハーブ摘んでつくってるんですよ。

ーかっこいいですね(笑)。サンフランシスコの他にいま、アメリカで注目のエリアはありますか?

松波:なんだかんだいつも変わっているのはニューヨークですよね。

土井地:一番変化がある街といえば、そうですね。

松波:※3ドミニク・アンセル・ベーカリー」っていう「 死ぬまでに行きたいパティスリー」第一位のお店があるんですけど。そこはハイブリッドスイーツを押していて。ハイブリッドっていうのは何かと何かをかけ合わせたものっていう意味で、例えばクッキーショットっていうメニューあるんですが、これは「グラスをかたどったクッキーの中に牛乳が入っている」食べ物です。
※3 オーナーシェフであるドミニク・アンセル氏が2011年ニューヨークにオープン。2013年にデビューした「クロナッツ」が世界的に一大センセーションを巻き起こしたのも記憶に新しい。2015年春には、表参道に上陸。

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ークッキーの中に牛乳が?

松波:そう、クッキーの中に牛乳が入っているんです。そのまま食べるんだけど、 最後はどうなるか分からないという…。 あと食で言うと「Bean to Bar」ってい う、カカオ豆やコーヒー豆の産地が見えるお店は流行っているかも。ブルックリンにあるチョコレートショップ「マストブラザーズ」の、ドリンク専門店「カカオ・ブリュー」が最近できて。次にニュー ヨークに行くなら絶対行きたいと思っています。

ー行ってみたいです!

松波:あと、ニューヨークにはおしゃれなフードコートがすごくたくさんあって。「※4ゴッサムウエストマーケット」とか「※5チェルシーマーケット」とか。それこそいま話題のブルーボ トルが入っていたり。本格的なお店が多くて楽しめます。
※4 ヘルズキッチンに2013年にオープンした、ニューヨークの話題のお店を集めた専門店街。日本上陸で話題のブルーボトルコーヒーも入っている。
※5 1997年にオープンした室内型マーケット。食品や雑貨、カフェやレストランなど数多くの専門店が入っており、観光スポットとしても人気。

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土井地:特にピンポイントにここっていうのはないですが、強いて言うならやっぱりニューヨークですかね。ブルックリンとモントークに店を構える「ピルグリム サーフ+サプライ」みたいな、サーフにアウトドアや都会的な要素をミックスしたような、 ハイブリッドなブランドやストアがすごく増えているんです。

東山:そうだね。

土井地:お店の陳列やVMDの組み方って、昔だとブランドはブランドごと、アイテムではアイテムごとに出す並べ方がアメリカでは多かったんですけど。いまは一枚板に800円の陶器と10万円のレザージャケットを平置きしてディスプレイする、みたいなのが流行っています。そこに植物やドリンク、本を置いたりして、ひとつの世界観を出すお店がここ5年くらいで増えてきていますよね。そういうお店がブルックリンやサンフランシスコには多いかなと思います。

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ーその変化の背景にあるのは何だと思いますか?

土井地:日本もそうなんですけど、服だけに興味を持つ人が少なくなってきてい て。お店にもそれだけを目的に来る人が昔よりも減ってきているってことだと思いますね。

松波:確かにファッションだけっていうよりは、ライフスタイル系のものが多い気がするよね。コーヒーとか。

土井地:あとはグリーンやバーバーも。 でも世の中に対して「服だけじゃない」っ ていう提案の仕方をするのはサービス業の究極とも言えると思うよ。一時よりは落ち着いたけど、最近またブルックリンにも増えているからね。

東山:いい意味で何でもミックスしているイメージはあるよね。

土井地:ファッションには周期があるから、5年後にはガラッと変わっているのかもしれないですけど。でもいまはそういうスタイルが主流になってきています。

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