デビッド・ボウイ主演「地球に落ちてきた男」を見ていた主人公のビリーがジギーと出会う──。若者の等身大の日々をリアルに描いた『スロー・ダウン・アーサー、スティック・トゥ・30』。決して後ろ向きではなく、かといって明るくハッピーでもない。ハーランド・ミラーが描写する若者の葛藤は多くの支持を得た。

ヨークシャー州に生まれ、ニューヨークからベルリン、ニューオーリンズでアーティストとして活躍。文学とアートという2つのフィールドをまたぐハーランドさんの行動力は常に軽い。「自分のまわりで絶えず起こる本当に面白いことを見逃してしまうかもしれない。つねにリラックスし、広い視野を持つこと。自分がピンと来たものに対し、衝動的に動きだせるような心構えを持っておくことが大切なんだと思う」と自身も語る。

一見すると破天荒。その実、物事に対してまっすぐに突き進む姿勢こそ本質なのかもしれない。