あれもこれもが - 土（松井智則）

もともとてにはいるものだとおもっていたが

じぶんのはんだんひとつで

すべてをなくすことができた。

ぼくはけっしてこうかいしないと

よのなかにひょうげんしてきたが

じつはこころのそこで

いくつもごまかしていることがあった。

それはとてもせつないことなのだけれども

まちがっていないとおもっている。

そしてひつぜんのように

ものごとはつながり

そのただしさはかんじられるのだが。

ただ、かこのなかで

そうだといいきれないこともある。

それはとてもひとをきずつけてきたことだ。

ぼくはせいじんやてんしとはかけはなれたきゃらくたー

だけど、たまにそういったことをおもうんだ。

ごめんなさい。

ふっとそういったことをおもいつくひびも

にじゅうだいのころよりはすくなくなってきた。

へやにとじこもってぎたーばかりひいて

かしとかかいていたころのかんじゅせいが

いまはなつかしい。

まいにちへんかにとんだひびといえば

もしかしたらいまのほうがおおいかもしれないが

かんじょうのへんかにとぼしいのは

ほんとうにさみしい。

ただよのなかにしょくはつされる

いまのまいにちに

ぼくがちゃんとみみをかたむけていないのもじじつ。

しごとではみぎてにじぶんののうりょくをつかったげんかいを

みいだして

ぼくはねむるときひだりてで

だいじなひとのてをにぎる。

さて、このりょうてでこれからなにができるだろう？

みらいはつくるものだといっても

ぼんやりしていたらつかめない。

ぼくはじっさいはしることがすきで

ぜんりょくではしってきたけど

さいきんはすこしすぴーどをおとして

たいりょくをつけて

もっとはやくはしるつもりだ。

いきてるというかんかくが

そこでしかいまはかんじられないけど

まだまだたくさんのことが

ぼくらをまっている。

ぼくはそれをさがしに

きょうもあしたもつっぱしる。