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オノ セイゲン空間デザイナー/ミュージシャン録音エンジニアとして、82年の「坂本龍一/戦場のメリークリスマス」にはじまり、多数のアー ティストのプロジェクトに参加。87年に川久保玲から「洋服が奇麗に見えるような音楽を」という依頼により作曲、制作した『COMME des GARCONS / SEIGEN ONO』ほか多数のアルバムを発表。Photo by Lieko Shiga

RECORDING, SOUNDS and ENVIRONMENT

オノ セイゲン
空間デザイナー/ミュージシャン

録音エンジニアとして、82年の「坂本龍一/戦場のメリークリスマス」にはじまり、多数のアー ティストのプロジェクトに参加。87年に川久保玲から「洋服が奇麗に見えるような音楽を」という依頼により作曲、制作した『COMME des GARCONS / SEIGEN ONO』ほか多数のアルバムを発表。

Photo by Lieko Shiga

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カテドラルの響き

2011.08.03

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おっ、Creator's blogに谷尻誠さんが入ってきた。
建築家は、社会に具体的な提案ができる素晴らしい仕事である。昨年のミラノサローネ、東芝「Luceste」では、照明デザイナー岡安泉さんによる3000個?のLEDライトを使用して「光のみが感じられる場として、空間を抽象化する」これは印象的だった。

Luceste _milanj.jpg

『光を説明するのではなく、光を感じ、気づいて頂ける場を作る。空間としては、光のみが感じられる場として、空間を抽象化する。光以外の様々な要素を排除することで、光だけが浮かび上がり、本当の意味で光と向き合える場をつくる。なにもないということ。光を感じてもらう要素として、"気体"をつかって、光の形や色を、ここでは具現化しました。私たちは、普段日常で光を常に見ていますが、改めて光の持つ美しさ、豊かさ、情緒などを、再確認できる、そんな空間が人それぞれの記憶の中にある光ある風景と結びつき、本来の光の持つ美しさを感じて頂ける、そんな場所になれば私たちはうれしく思います。』 谷尻 誠




私は、ここでは音響空間のテクニカルサポートとして、聴覚によりその空間を消す、という仕組みをつくった。いわゆる選曲による演出ではなく、まったく音楽などはかけない。その空間に入った瞬間に自分の足音、話し声、口笛、ヒールの音などは(実際の広さよりはるかに巨大な)カテドラルのような響きにつつまれる。歌いだした子供も居たなあ。天井にあいた丸い穴からの光しか見えない。もちろんスピーカーなども見えない。12年前に考案して、レコーディング空間などにも応用、私のスタジオにもある仕組みで、和室でもスタジオでも、狭い空間をより大きな空間の響きにできる技術。

LuAural.jpg



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