RECORDING, SOUNDS and ENVIRONMENT
オノ セイゲン
空間デザイナー/ミュージシャン
録音エンジニアとして、82年の「坂本龍一/戦場のメリークリスマス」にはじまり、多数のアー ティストのプロジェクトに参加。87年に川久保玲から「洋服が奇麗に見えるような音楽を」という依頼により作曲、制作した『COMME des GARCONS / SEIGEN ONO』ほか多数のアルバムを発表。
Photo by Lieko Shiga
『Reality is Not a Recording / A Recording is Not Reality(現実は録音にあらず/録音は現実にあらず)』
2011.09.01
もし、ピアノが好きなら今週はぜったい見逃せないピアニストが東京にふたり。現実はライブに!
(1)ゴンサロ・ルバルカバ (写真中)
Reality is, Gonzalo Rubalcaba is in Tokyo this week!
キューバ、ハバナ生まれ。アメリカとキューバは、ブッシュ大統領の時代まで47年間も国交断絶の状態にあったが、オバマ大統領に変わって3ヶ月でキューバ系アメリカ人にも正式なビザが出るようになった。<キューバの至宝>と言われるゴンサロは、特別な計らいで今はマイアミに住んでいるがほとんどの日は海外ツアー。日本にも何度か来ているが、昨晩、初めて丸の内コットンクラブでライブを観た。うわさには聞いていたが、とんでもない超越技巧で、それより音色がこんなに美しいピアニストは、キース・ジャレットぐらいしか思いつかない。
GONZALO RUBALCABA TRIO
ゴンサロ・ルバルカバ・トリオ
with
Matt Brewer(b) マット・ブリューワー(ベース)
Marcus Gilmore(ds) マーカス・ギルモア(ドラムス)
8.31.wed & 9.1.thu
Showtimes : 7:00pm & 9:30pm
9.2fri. ★9.2fri. は1日1回公演のみ
Open6:00p.m. Start7:30p.m.
9.3sat.
[1st]Open4:30p.m. Start6:00p.m.
[2nd]Open8:00p.m. Start8:45p.m.
(2)マイク・デル・フェロ(写真左) @TOKYO JAZZ FESTIVAL 2011
マイク・デル・フェロ・トリオ[the Netherlands]
9/3(土)東京国際フォーラム・ホールD7 14:00より(無料)
9/4(日)東京国際フォーラム 地上広場 12:00より(無料)
(東京都千代田区丸の内3-5-1)
『Reality is Not a Recording / A Recording is Not Reality(現実は録音にあらず/録音は現実にあらず)』
ニューヨークをベースに活躍するジャズ録音でとりわけ有名なエンジニア/プロデューサーのジム・アンダーソンの言葉である。
録音におけるリアリティ、あるいはアンリアリティ(非現実)ついて。科学者やリサーチャーの視点で真実を探るのとは違って、録音エンジニアはつねにリアリティの境界を広げてきた。リアリティを試行錯誤しながら、一般リスナーからプロをも取り込むトリックである。つまり新しい「非現実的なリアリティ」を創りだす。それを仕事にしてる人には判ると思いますが、(科学的に)真実をリサーチしている人には理解しにくいか。ゴンサロ・ルバルカバのアルバムはほとんどが彼の録音である。
追記*ブルーノート東京、ここはピアニッシモまでしっかり聴こえる。超絶技巧。