"ハイスタ"14年ぶりの全告白 『AIR JAM』舞台裏、東北復興、原発問題、バンドの仲、そして...新曲発表!?
2013.08.23
横山: 別に、パンクスだからって脱原発の姿勢を取ってるわけではない。たまたま思想が近いだけだとは思うけどね。ただ、「Hi-STANDARD」として昔も今も変わらないのは、伝えたいメッセージがあるってこと。「ミュージシャンは政治に口出しするな」っていう風潮があるけど、黙ってるわけにはいかないもん。
難波: 反原発!
横山: そうそう。脱原発とか反原発とかいうと、「おまえらパンクスは、政治や経済のこと分かってない」とか言われるけど、こういう言い方すると難波ちゃんは嫌がるけど、"クズ"がバンドやってるわけだから、"クズ"の思考と言われたって、痛くも痒くもない。政治って生活に直結するわけだから、「ならば言わせてもらうよ」っていうさ。
難波: 20代の時、ちょうどバブルで、原発って増えたわけじゃん。あのときにハイスタがもっと具体的に言っていれば良かったという後悔、あったりしない?
横山: 当時は(忌野)清志郎さんや「THE BLUE HEARTS」がフロントに立って反原発を唱えていたから、「自分らはいいか」っていう部分は確かにあった。でも、今は良くない。もう誰にも遠慮しないし、幸いなことに少しは発進力のある立場にいるわけだし。
難波: チェルノブイリで原発の恐ろしさには気づいたはずなのに。ただあの時は言えなかった。その反省もふまえて、今も、そして、これからも「反原発!」と声を大にして言いたい。政治家にはならないのかって? そのアイデアは残念ながら今はないけど、音楽にチャンスがあるとは確信しているんだ。だから自分の場合は、音楽というメディアを通して、原発推進派と戦っていこうと思う。ミュージシャンで政治活動家の三宅(洋平)くんのような「選挙フェス」なんていう戦い方も、新しい運動の方法だと思う。
横山: 僕も同じように、世界を変えようということと、政治家になることはまったく別のものだと考えている。個人的には、ミュージシャンとして、ギターをかき鳴らしながら、強く自分たちの信念や思想、言葉を発信していく生き方しかできない。だから、これからも気力が続く限り、メッセージを発信し続ける。幸いなことに政治家になる資質もないし、答弁で打ち負かす求心力も持ち合わせていないからさ。"ストリート"から発信し続けるよ。
恒岡: 音楽が持つ力を信じています。
横山: これから「Hi-STANDARD」はどんな道を歩んでいくのかな。当事者たちが一番、楽しみだったりするよね。今はすべてのペースを模索中なんです。「またいつかAIR JAMをやろう」とか、「ツアーはどうしよう」とか、そういうことも含めてさ。
難波: 新曲をだすタイミングがいつかって? まだ報告はできないけど、新曲はあるっちゃある......よね? 1つ言えることがあるとすれば、まだ歌詞もついていない状態。時期は、メンバーの誰にも分からないよ。でも、いつか、絶対、喜ばせるから!