Ken Kagami Presents Three Strange Artists VOL.2 第2回・加賀美健がナビゲートする、ストレンジなアーティストたち。
2013.04.19
-ちなみに今回、この3人を選んだ理由はあるんですか?
加賀美: 最近「ギャラリー ドア」でエキシビションを行った人たちですね。
-「ギャラリー ドア」でエキシビションを行うアーティストの選考基準はあるんですか?
加賀美: 無いですよ。作品を観て、「ヤバイ!」と思うか、思わないか。「ヤバイ!」と思えばすぐにお願いする。一瞬の閃きみたいなものです。僕の場合は日の目を見ない才能をフックアップしようなんて、これっぽっちも思っていないですからね。趣味に近いというか、自分の部屋に飾りたいって思う方にお願いする。実際にお願いしたアーティストの作品は、必ず自分でも購入していますし。
-今回の3人はお店のお客さんとして出会ったのですか?
加賀美: おつゆちゃんは共通の知人を通じて、SONY SIMIZU君とmahiSasaMvara君は僕に会いにお店まで来てくれて、という感じですね。去年の4月に北海道から出てきたばかりで、どちらもまだ美大生なんですよ。で、作品を見せてもらったら、カルト教団の指名手配犯をモチーフにしていて(笑)。その作品をキッカケに展示をお願いしたんです。ちなみにおつゆちゃんは彼らの熱狂的なファンであることを公言しています。
おつゆちゃん: そうなんですよ。加賀美さんに話を伺った段階でヤバイな、と。モチーフのインパクトも強いけど、そのモチーフを活かす構成力も素晴らしい。2人にしか出せない世界観には、嫉妬を憶えるほどです。
-ところで美大生の2人はどういったキッカケでストレンジストアに足を運んだんですか?
mahiSasaMvara: 北海道にいる頃から加賀美さんが気になるアーティストの1人だったので、せっかく上京したので足を運んでみようかなと。それでSONY SIMIZUと一緒に。
加賀美: 来店したときは、危ない2人だなって思っていましたよ(笑)。格好もヘンテコリンだし、かなりキョドっていて。
mahiSasaMvara: まさか加賀美さんが店頭にいるとは思っていなかったので、ビックリしたんですよ(笑)。
-ちなみにSONY SIMIZU君とmahiSasaMvara君はどういった間柄なんですか?
mahiSasaMvara: 高校の同級生ですね。今通っている学校は違うんですけど、お互いに友達が作れなくて。結局、一緒に行動していることが多いんです...。
-そんな2人がアートを志した理由を教えてください。
SONY SIMIZU: 志しというほど、大それた感じは無いんです。ただ、2人とも絵は描いていて。なんとなく、というか。自然に、です。
-指名手配犯をモチーフにした理由はあるんですか?
SONY SIMIZU: 僕らは1993年生まれなんですけど、1995年に宗教がらみの大きな事件が起きて、日本全国にモンタージュ写真がばらまかれましたよね。子供ながらにその写真は、恐怖の対象でした。不気味で。それがずっと脳裏に残っていて、高校の頃に美術の授業で描く題材として突然頭に浮かんできてしまい。それ以来、取り憑かれたように描いています。