HOME  >  CULTURE  >  FEATURE

CULTURE_FEATURE

  • OLD
  • NEW

TWEED RUN TOKYO 2013 「ツイード・ラン」は何が面白い? 3人の有識者が語り尽くします。 栗野宏文×菊池武夫×中室太輔

2013.10.11

このエントリーをはてなブックマークに追加
cf_tweed_run_2013_sub1.jpg
なぜ、ツイードを着る必要があったのか?

-それでは本題である「ツイード・ラン・トウキョー」について伺います。今年で2回目となりますが、そもそもの開催の経緯を教えてください。

栗野: 東京で仕事をしていると、漠然と東京の街を世界にどのようにプレゼンテーションすれば面白いのか、考えるようになるんです。そんななかロンドンでツイードを着て自転車に乗るイベントがあるという噂を耳にして、さらにJFWO(一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構)からMercedes-Benz Fashion Week TOKYO中の催しのアイディアを求められて。そこで1つのアイディアとして提案したんです。東京の街でツイードを着て、自転車に乗るのはどうか、と。自転車の安全走行を広めるとともに、街を走ることの楽しさも発信できますからね。

-なぜ、ツイードを着る必要があったのでしょう?

栗野: その光景を思い浮かべてみてください。味わい深いツイードの素材を身に纏った集団が、東京の綺麗な街並みを自転車で走る__。格好良くないですか?

-確かにそうですね。今までグループ・ライドはありましたが、ファッションを念頭においたグループ・ライドという目新しさもある。

栗野: そこなんです。エコロジカルでクラシックな自転車と、クラシカルでファッショナブルなツイード、この2つの要素は掛け合わせてみると実に相性が良いんです。しかも、東京の街並みにもハマる。

菊池: そして、こういった機会を提供するのも洋服屋の仕事なんですよね。僕らは商品を提供するだけではなく、着て行く場所まで提供しなければいけない。

cf_tweed_run_2013_sub2.jpg

-Mercedes-Benz Fashion Week TOKYOの期間中に開催する意図を教えてください。

栗野: Mercedes-Benz Fashion Week TOKYOは、世界各地からジャーナリスト、バイヤー、エディター、フォトグラファー、多くの人が訪れる期間だからですね。影響力のある彼らに知ってもらうことで、東京という街を効果的にプレゼンテーションすることができる。

-大きな意味での街作りに「ツイード・ラン」がフィットしたということですね。ところでお三方ともにファッション業界でご活躍されていますが、一方の自転車についてはどういった認識をお持ちなのでしょうか?

中室: この業界に入る前に、池袋の自転車専門店に勤めていたんです。ホールディング・バイク担当で、アレックス・モールトンに憧れて、そこからロードバイクにもまたがるようになって。そこでモノを売る面白さに目覚めて、ファッションの世界に転身して。今でも雨が降らない限り、通勤は自転車を使っています。

栗野: 中室さんほど詳しくはないけど、乗るのは好きですね。ただ、昨年開催したときは、ここまで楽しい催しになるとは思いもしませんでした(笑)。ツイードを着て、自転車で走るだけではあるんですけど......。

菊池: 街を走るという単純な事柄に彩りを加えてくれるんです、ツイードという素材が。味わい深さがあって、とてもロマンティックな素材ですからね。男の根幹に響くというか。だからこそ、僕もツイード・ランに興味を持ちましたし。

BACK 1  2  3

CULTURE FEATURE TOP

  • OLD
  • NEW