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RE-501®,RE-STYLE 新しい501®、新しいスタイル。

2013.04.30

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ジーンズの生誕140周年という節目を迎えた2013年。そのオリジネイターであり象徴ともいえる〈リーバイス® 501®〉がリニューアル! これまで以上にスタイリッシュなシルエットへとアップデートした501®は、どのように穿くべきなのか。デザイナーにバイヤー、スケーターにサーファーなど、あらゆる方々に実践していただきました。さらに数多あるジーンズのなかで、なぜ501®が特別なのか。その所以をインタビューで探っていくコラムも同時掲載。双方をお楽しみください。

Photo_Ai Ezaki
Edit_Hiroshi Yamamoto,Jun Nakada

斉藤久夫 チューブ代表
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何故、斉藤久夫はファッションに魅了されたのか。

-今の日本のメンズファッションの礎を築いたデザイナーの1人として挙げられる斉藤さんが、ファッションに目覚めたキッカケを教えてください。

斉藤: 15歳だったから、1960年頃かな。友達の兄貴がリーバイス®を教えてくれたんですよ。これは良いモノだって。で、言われるがままにアメ横へ足を運んで、501®を買わされて。たしかユーズドで250円だったかな。

-衝撃の価格ですね。

斉藤: 当時はラーメンが30円の時代ですからね。しかも、男がお洒落を楽しむなんて、不思議がられた時代。僕自身も、半信半疑で501®を選んでいましたし。

-半信半疑でありながら、リーバイス®の501®をキッカケにファッションの世界にのめり込んでいくわけですよね。その理由を教えていただけますか?

斉藤: 最初は、お洒落をすると女性にモテると言われて興味を持ったんです(笑)。ただ、その世界に足を踏み入れたら、洋服そのものが面白くて。気付いたら、女性にモテることよりも服を着ることの格好良さ追求するようになっていきました。それ以来、僕はモテるための洋服は買ったことがありませんからね。

-20代前半でアメリカを訪れたのは、ファッションの勉強のためですか?

斉藤: いや(笑)。友人の紹介でアメリカの方々の東京案内をする機会がありまして。そのときご一緒したアメリカ人の女性の方が熱心に誘うので...。

-ここも不純な動機なのですね...。

斉藤: はい(笑)。1967年当時は1ドルが360円の時代。いろんなところに借金をして行ったんですよ、アメリカに。そしたら、僕らが知っているアメリカントラッドはほとんど存在しなかった。あれは衝撃でしたね。アメトラ的なスタイルは年配の方のモノで、若者はみんなヒッピーなんですよ。

-カルチャーショックだったわけですね。

斉藤: それでフレアパンツを買って帰国したら、みんなにバカされて(笑)。

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ジーンズは"買うモノ"である。その理由...。

-そういったスタイルが当時の日本では認知されていたかったんですね。ちなみにデザイナーとしてキャリアを重ねていくなかで、リーバイス®及び501®に影響を受けた部分はありますか?

斉藤: 大いにありますよ。僕はジーンズを作りませんから。ジーンズは買うモノなんです。例え作っても、ファッションジーンズとして作るようにしています。やっぱり、インダストリアルデザインと大量生産だからこそ醸し出される雰囲気は、焼き直しでは表現仕切れませんから。

-ということは、かなり購入してきたということですか?

斉藤: そうですね。15歳で初めて買って、新品は二十歳のときに。サーフボードと同じタイミングで買ったのでよく憶えていますよ。その後も海外に足を運ぶことも多かったので、いろんな人に買って帰ることもありましたし。"XX(ダブルエックス)"は、老後の体系変化に備えてサイズを変えて揃えていましたね。ウエストサイズで、31から35くらいまで。

-羨ましい限りです。ちなみに今でも穿かれることはあるのでしょうか?

斉藤: もちろんです。なかでも気に入って穿いているのが、パリで見つけた細めの"XX"。店主に安くしてもらって1万円くらいだったかな。ビンテージブームによって価格が高騰する直前ですね。

-細身の"XX"ということは1947年のモデルかもしれないですね。ビンテージの501®のなかでは最も細いシルエットと言われています。それだけたくさんの501®を見てきた斉藤さんにとって、新しい501®はいかがですか。

斉藤: 実際にこうやって手にとって、見てみると、とてもモダンな仕上がりになっているのがわかりますね。今の格好良さをきちんと備えている。ただ、本音を言うと、変わってほしくはないんですよね(笑)。時代のスタンダードとして変更を余儀なくされるのは仕方のないことだとは思いますが。

-そういったニーズに応えて〈リーバイス® ビンテージクロージング〉というラインもあります。

斉藤: なるほど、そういうことですね。そしたら僕は、そっちを見ていれば良いのかな(笑)

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往年のスターたちはみんな501®を穿いていた。

-両方、見ていただければ...。その他にリーバイス®及び501®にまつわるエピソードがあれば教えてください。

斉藤: エピソードというわけではありませんが、大物が穿いているイメージがありますよね。白州次郎さんも穿いていたし、石原裕次郎や宍戸錠といった日活のスターまで。そういえば、1970年にサンフランシスコのリーバイス®の工場見学をしたこともありますよ。まだ、アメリカ生産だった頃に。

-それは貴重な体験ですね。

斉藤: 帝人のツアーで連れて行っていただいて。とにかくダイナミックでシステマチック。見ていて圧倒されたのを憶えています。帰り際には、お土産として501®をいただいて。ちょうど日本では生産性を高くしようと躍起になっていた時代で。

-アメリカの工場のシステムを学びに行ったわけですね。それでは最後に、斉藤さんにとってファッションとは?

斉藤: ろくでもなかった僕を救ってくれたもの、ですね。ファッションのおかげで、なんとか真っ当な大人になれたのかなと。そして今なお、僕を楽しませてくれる。もちろん、昔のような規模で仕事はしていませんが、今が一番面白い。

-そしてその原点になったのが501®だったということですね。

斉藤: そう言っておけば良いですか? まぁ、実際にそうだったんだけど(笑)

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※問い合わせ
リーバイ・ストラウス ジャパン
電話:0120-099501
levi.jp
levi.jp/501/
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