デザイナー自身が語る〈バークマン ブラザーズ〉について

―編集者側から見ても、〈バークマンブラザーズ〉はすごい魅力的なブランドだと思いますし、世界を見ても展開しているお店は著名なお店ばかり。
もちろん個人的にも良いブランドだなと思っていますが、まず、このブランドを立ち上げようと思ったきっかけを教えていただけますか?

BB:小さい頃から、このブランドをスタートする前も僕ら兄弟はつねに一緒に仕事をしていました。いつも同じ感覚を持って仕事をしていました。

―それは〈GAP〉にいらっしゃったときも?

BB:そうですね。実働していた部署は違うけれど、同じで。いつか二人で始めたいとは思っていましたね。

―よく旅からインスピレーションを得て、コレクションを作っていると伺いましたが、立ち上げ当初からこのコンセプトで展開していこうと思っていたのですか?

BB:自分たち的に情熱を感じるのは旅からが多いから、最初から思い描いていましたね。

―マドラス地の選び方が魅力的だと思うのですが。生地を選ぶ基準というか、アイテムを作り込んでいく発想の原点をお聞きしたいなと。

BB:スリランカだったりインドだったり、ファブリックのマーケットで、ローカルな市場っていうところにポイントを置いて、実際に足を運んで素材選びを行います。

アンティークの素材にも興味がありますね。アンティークなスワッチ(生地見本)からインスピレーションを受けて、実際に使える生地でそれを再現したりもしています。

そして、生地作りはローカルな職人さんに頼むようにしています。ローカルな場所で働く、おじいちゃんのような職人さんに頼むことが多いです。親から子へ、子から孫へ引き継がれてきた技術を語り継いで貰えるようにも含めて。

彼らのような職人を残していくということも心掛けて、そこでしかできない難しいファブリックにあえて挑戦してみたりもしています。僕らは職人をすごくリスペクトしています。

―〈バークマンブラザーズ〉の服は肌馴染みが良く、テロテロになって、よれてくる良さがあると思っていますが、そういう服が好きなのですか?

BB:そういったテキスタイルは、すごく好きですね。個人的にもコレクションしていますし。

―秋冬の裏地使いも象徴的ですが。

BB:それが〈バークマンブラザーズ〉のサインにもなっています。

―今ヨーロッパだと、ロンドンとイタリア、スペインなどで展開していますが、今後マーケットを広げていく予定は?

BB:ヨーロッパはすごい可能性を感じています。前回はレクレルールのバイヤーが、わざわざカプセルに足を運んでくれて、〈バークマンブラザーズ〉を買いに来てくれました。それは衝撃的でしたね。

―と言うことはパリはレクレルールで展開? 雰囲気的にコレットに置かれるかと思っていたのですが。

BB:正直僕らもそう思っていたんですが、ファッションブランドというより、ライフスタイルに近いような部分を、世界の人たちが認めてくれたということですかね。

そこにはすごく喜びを感じ、ファッションだけにとらわれず、ライフスタイルとして定着していきたいと考えています。最初のシーズンのシャツをいまだに着てもらえるとか。





楽しそうに街を散策する二人。





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