vol.107

ユースレコーズ復活! 庄司信也×伊賀大介が対談。

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インタビューの顛末は風任せ。

現在、パスザバトン表参道内のエキシビションスペース「LITTLE PAVILION」にて開催中の「帰ってきたyouth records 〜D.I.Y. or U.P.Y.〜」。喫茶店兼レコードショップとして、原宿駅前での営業に幕を閉じてからおよそ1年9ヶ月。独自の若者文化を発信し続け、多くのフォロワーを生み出してきた名店の、突然の期間限定復活は、いったいどのような巡り合わせによって実現したのか?

そこでフイナムは、現在は音楽レーベルとして活動する「youth records」の発起人である庄司信也氏と、彼の古くからの友人であるスタイリストの伊賀大介氏にインタビューを敢行! 今回の期間限定復活の経緯から、お2人が今気になっていることまで、あっちこっち脱線しながら根掘り葉掘り訊いてきました!
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2009年のクローズからおよそ2年。今回の復活までの道のりとは?

--−まずは「youth records」の期間限定復活、おめでとうございます。多くの人々が待ち望んでいました。

庄司信也(以下、庄司:敬称略)・伊賀大介(以下、伊賀:敬称略):ありがとうございます!

庄司:図らずも復活したね(笑)。

伊賀:長かった、実現まで。

庄司:ほんとはね、4月にはね...。

----そこら辺の経緯も含めて、閉店からおよそ1年9ヶ月、復活に至るまでの道のりを教えてください。

庄司:えーと、まず俺は若林さん(パスザバトン)から「何かやりませんか?」って誘われて、「じゃあ、ユース復活させまーす」って(笑)。

----早いっ(笑)!

庄司:で、普通にやっても洋服とか売る物が全然ないし面白くもないので、じゃあ伊賀君とかにやってもらおうと思って声を掛けまして。(川島)小鳥君とか箕浦(健太郎)君、いで(たつろう)君とかは、前の店舗の時からいろいろ展示とかやっていたんで声掛けて。「濃いかなあ」って思ったけど(笑)。

----原宿駅前の店舗のオープンやレーベルの立ち上げ、閉店、そして今回の限定復活。この間にいろいろ状況の変化があったと思うのですが?

庄司:単純に昔からレーベルをやりたいという想いはあって、インディーズなんで趣味に近いかたちでやろうと思っていたら、急に忙しくなっちゃって。これまた図らずも。喫茶店もずっと続けたかったんだけど、俺がほとんどお店に出れなくなっちゃいまして。これでは本末転倒で機能しない、と。

----クローズの理由はそこにあったんですね。

庄司:そうです。それでレーベルを通して「andymori」というバンドをしっかりと世に広めて行こうと、そっちに本腰を入れだしたという訳です。そこから、楽曲のプロデュースやPV製作、ジャケット作りなんかもやり始めたんです。そんな感じで活動していたら、今回このようなお話をいただいて。ある種、みんなとまた会う口実になるなあ、と。みんなけっこうバラバラに活動してたもんね?

伊賀:うん、たまに飲むくらいでね。

庄司:そう、それで今回はお昼から無駄に打ち合わせしたり、夜集まって10分打ち合わせして、その後ずっと飲んだりしてたんですよ。楽しかったねえ、学園祭前みたいで。

----伊賀さんは今回の話を聞いたときはどう思いました?

伊賀:うん、すぐOK。断る理由ないしね(笑)。でも、詳しいことがまったく決まらなかったよね、全然。

庄司:そう、2人で話してると、お互い言いたいこと言って盛り上がって、「ハイ、終了!」みたいなね(笑)。何も結実しない。

伊賀:さんざん盛り上がって、「じゃあまた!」ってなる。「あー楽しかった。あ、何も打ち合わせてないや」って感じで(笑)。

庄司:それで、人ひとり入れないと何もまとまらないから若林さんにご尽力いただいて、ケツ叩かれてね。「俺、すぐ忘れるんでしつこいくらい連絡してください」って。

----じゃあ、今回は自分たちから何かを発信したいという感じではなく?

庄司:そうかもしれないですね。受動型。こんなん言ったら冷めるかな?

伊賀:いいんじゃない、別に(笑)。

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庄司信也
1978年、山形県生まれ。O型の獅子座。「youth records」主宰。小学4年生の頃より音楽に開眼し、以来ジャンルを問わず様々な音楽に傾倒。2005年に若者文化屋「youth records」を立ち上げ、多くの若者から支持を得ている。

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伊賀大介
1977年、東京都生まれ。数多くのファッション誌や映画、CMなどでスタイリングを手掛ける人気スタイリスト。ファッションのみならず、映画や音楽、本など様々なジャンルのカルチャーに精通し、コラムや連載なども多数抱える。

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原宿駅前の雑居ビルにあった当時の「youth records/kitchen WALTZ」。ポップでカラフルな内装はすべて自分たちで手掛けた。

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andymori(アンディモリ):2007年秋に結成された3ピースバンド。Vo.の小山田壮平の手掛ける、独創的で胸を刺すようなリリックとエッジィで爆発的なサウンド、そしてどこか懐かしいメロディを武器に、多くの若者の心を掴んで離さない。最新アルバム『革命』も好評発売中。 andymori.com