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原田直俊
STANDARD CALIFORNIA shop manager&press
心地が良すぎたマリブとエンシニータスにやられ、さらに魅了されてしまったカリフォルニア。その後、同じ空気感を提案するスタンダード カリフォルニアに入社。現在はショップマネージャー兼プレスを担当。
www.standardcalifornia.com
ビッグダディ
2012.08.11
たまには心を落ち着かせ美術館でゆったり絵を見るのも悪くない。
物心ついた頃から絵ばかり描いていたこともあり、ジャンル問わず好きなもの。
といっても、WILD STYLEのグラフィティ、カウンターカルチャーから生れたサイケデリック アート、そしてリアルタイムで追いかけた90'S BEAUTIFUL LOSERS。
好みはやっぱりアメリカのもの。
そこには"ニクい"がたくさん詰まっていて、自分にとってはビタミン剤みたいな存在。
元気でます。
もう良い歳だし、もう少し広く絵を見たくなり柄にもなく銀座へ。
これまであまり触れなかった分野。
「フェルメール 光の王国展」
300年以上も前に活躍していたオランダ人。画家 ヨハネス・フェルメール。
この方、奥さんとの間に15人もの子供を作ったオランダの"ビッグダディ"。
彼の作品は現存するもので37点しかなく、うち34点は世界中の美術館で展示されています。
「フェルメール 光の王国展」では現存する全37点の作品をデジタルマスタリング技術で、ビッグダディが描いた当時の色調を推測して、原寸大で所蔵美術館と同じ額装を施し展示するという贅沢な内容。
本物ではないけれど。
印象的だったのがこちら。
ラピスラズリという当時は純金と同じ価値だった顔料の元となる石。
ラピスラズリから得られる顔料が一番手前のこれ。
「ウルトラマリン」というネーミングも素敵だけど本当にきれいなブルーだったな。この色のショーツ欲しい。
こんな高価で素敵なカラーを惜しげもなく用いたビッグダディ。やるね。
裕福だった義母のマリアさんに助けられていたそうではありますが。。。
そのウルトラマリンが使われているのがこちら。
「真珠の首飾りの少女」(1664年)
ベルリン国立美術館
ご存知の方も多いと思いますが、繊細でとてもCOOL。ウルトラマリンが利いてます。
「オランダのモナ・リザ」と称されたこともあるよう。モナ・リザより美少女。
こちらも。
「牛乳を注ぐ女」(1958-60年)
アムステルダム国立 美術館
学生時代の教科書に載っていたのを思い出した。
右下の床に置かれたものは寒いオランダの冬に使われた足ごたつだそう。
無性に牛乳とパンが食べたくなる絵ですね。
ちょっとした知識を得て、作品を見るとまた見え方や感じ方が変わります。
それも面白い。
たくさんの子供たちと暮らしながら、こんなに素敵な作品を残したビッグダディ。
幸せだったろうな。
いつかは本物も見てみたいと思います。
フェルメール・センター銀座で延長され8/26までやってますよ。
たまにはこんな時間があっても良くないですか?おススメです。ぜひ。
日本のビッグダディは元気かな。。