blog MUZIKA
戸取瑞樹
アートディレクター / デザイン事務所MUZIKA代表
デザインブランディングを主軸に、広告デザイン制作、企業CI制作、ウェブ制作、アニメーション制作等を手掛ける。最近では“RADIOHEAD/15step”プロモーションビデオの監督、JAXA準天頂衛星みちびきデータ公開サイト“QZ-vision”のクリエイティヴディレクターもつとめている。
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Reebok×攻殻機動隊/搭乗するシューズ
2012.06.19
「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」は2002年10月から2003年11月30日まで放映された士郎正宗原作のSF・テレビアニメだ。また、PUMP FURYは"足を空気で包み込む"をコンセプトにした Reebokのハイテクシューズ。そしてこの度、玩具メーカーのMegaHouse制作の元、そのコラボモデルが登場する。
プロジェクト開始は2年前にさかのぼる。元々は新世紀エヴァンゲリオンを題材した"EVA AT WORK"(2006年GAINAXとの共同企画)で制作したサハクィエル型クッションを量産するお話でMegaHouseと出会う。この時僕は"アニメーションの中に見るグラフィック"をテーマにデザインワークを展開していた。
そのデザインワークを戸取が担当した。
その時僕が心がけていたのは、そのコンテンツをより深く理解した上でグラフィックデザインとして必要な要素だけを抽出し、プロダクトとして再構築することだった。また同時にコアファンとマスの両方にアプローチしていかなくてはならない。
今回の両コンテンツには、根底に流れる相性の良いキーワードがあった。
"サイバーパンク"と"電脳"だ。
POMP FURYは履くというより、もはや戦闘機のように搭乗する靴だ。そして攻殻機動隊でのそれは、人工知能を搭載し自ら考える戦車"タチコマ"(今回デザインイにも特徴となる白い球体と八つの赤い目をあしらっている)である。まさにユーザーはこのハイテクシューズに足を搭乗させ、靴はそれに応えるように空気圧で足を固定し街を闊歩するのである。それから2年をかけて、この靴は出来上がった。実は当初、全面をタチコマの特徴でもある光学迷彩にするという提案していた。毎日違う模様を楽しみ、広告もリアルタイムで配信投影できる靴。しかし実現するには国家予算級のコストがかかることが分かって断念したのだった。
世界 500足限定で7月発売予定!