The fascinating COLLECTION of EASTPAK. イーストパックの魅力を探る。vol.06 南貴之
2013.10.24
有名デザイナーやブランドとのコラボモデルの発表やユナイテッドアローズ別注モデルのリリースなど、〈イーストパック(EASTPAK)〉の勢いが 再び加速しています。そこで、かねてより〈イーストパック〉の魅力に惹かれ、愛用し続けているファッショニスタにインタビューを敢行し、あらためてその魅 力を探ってみました。彼らの発する言葉から読み解く〈イーストパック〉のブランドの価値など、知れば知る程きっと手に取りたくなるはずです!
Photo_Satoshi Osaka
Edit_Ryo Komuta
-今回、なんで南さんにお声がけしたのかというと、この秋冬にリリースされた〈イーストパック〉と〈A.P.C.〉とのコラボアイテムが、単純に好きそうだなと思いまして。
南貴之(以下南/敬称略): あ、そうなんですね。僕が昔から〈A.P.C.〉が好きだというのを知ってて、声をかけてくれたのかと思ってました。
-いや、たまたまですね(笑)。まず、この二つのコラボモデルを見ての率直な感想を教えて下さい。
南: 僕、こう見えて意外と細かいところを気にするタイプなんですよ。こういうデイパックってわりと完成されてるので、わりかし付属とか、そういう細かいところが気になってきちゃいますね。自分でもモノを作っているというのもあるんですが。
-はい。〈ユニバーサル プロダクツ(UNIVERSAL PRODUCTS)〉ですね。
南: そう。で、まずこの杢のテープはとても珍しいですね。初めて見ました。だいたい黒か白かになっちゃうんですよ。うーん、このグレーはやばいですね。こういうところにこだわってるのはいいですね。
-確かにかなり細かいところまで手が入っている印象です。このタグも表面と中面にあるもので、デザインが微妙に違ってますし。表面は上に〈イーストパック〉、下に〈A.P.C.〉なんですけど、中面にあるタグはその逆なんです。
南: 確かにそうですね。このコラボものは通常の〈イーストパック〉に比べるとちょっと高めの値段みたいですけど、そういう細かいところの積み重ねなんですかね。
-そうかもしれないですね。このベーシックなデイパック、インラインの同型だと約10,000円ですからね。
南: デイパックを背負うバンドの裏にもレザーを貼ってるんですね。これはどういう意味があるんですかね?
-元々、オリジナルの方にもけっこう厚め(10ミリ厚)のパットが入っていて裏地に滑り止めの(PU)コーティングがされているんですが、今回のモデルではその部分をレザーにして、背負っていくうちに肩に馴染んでいくように、ということみたいです。
南: なるほど。ところで、なんか最近ヌメ革って流行ってるんですかね? ちょっとこうモダンに見える感じというか。
-確かに味が出る前だと、クリーンでモダンな印象ですね。
南: そう。だから、あまり男臭くならないですよね。ちなみにこの生地は、、「コーデュラ®(CORDURA®)」なんですね。
-最初はかなり張りのある感じなんですが、荷物入れて一晩椅子に寝かせておくとだいぶ馴染むみたいですよ。
南: あー、そういう使い方はよさそうですね。初めに味を出しておくというか。
-こちらのちょっと大振りな迷彩柄の方はどうですか?
南: こういう迷彩とかは今売れるって聞きますよね。でも、まぁ〈A.P.C.〉っぽいといえば、ぽいですよね。初期からおっかけてる僕にとっては、ミリタリーといえば〈A.P.C.〉なんですよね。中目黒にあった「A.P.C. SURPLUS」なんてお店の旗がモロにそういうミリタリー調でしたし、あとは軍モノのデッドとかも売ってましたしね。
-そういえば、そうでしたね。
南: 結構ミリタリーの元ネタをモディファイというか、アップデートしてる感じは多いですよね。そういうのが好きなんだろうなっていうのが伝わってきます。でも、このリュックもいいですね。ロゴの入り方も控えめで。
-このタグは、コラボレーションするごとに、その都度作るみたいです。今回は80年代の復刻ロゴでをベースにもともとは"made in USA"って入ってるところに"A.P.C."っていう風に入れてるみたいです。
南: うんうん。ちなみにこういう〈A.P.C.〉仕様のヘッドは元々あるんですかね? あ、ない? やっぱりこのためにわざわざ作ったんですね。うーん、小ワザが効いてますね。