VOL.1 HISTORY_イタリアン・アイウェアの元祖と言われる所以。
フェリーニの映画のように愛される、イタリアの国民的ブランド。
「若い頃は〈ロッツァ〉が欲しくて工場まで足を運んだもんだよ」。これはとあるイタリア人老紳士の言葉。イタリア人にとって〈ロッツァ(LOZZa)〉は、フェリーニの映画のように大切な存在だ。
1878年、ジョヴァンニ・ロッツァと2人の友人は小さなラボを設立、イタリア初のアイウェア製造会社がベネト州に誕生する。1900年代初頭には世界の三大喜劇王のひとり、バスター・キートンが映画の作中で〈ロッツァ〉を着用して話題となり、第一次大戦の頃に北イタリア・サロに支社、またローマとミラノに倉庫を設ける。眼鏡メーカーとしての成功は国際的に知れ渡り、世界的企業の仲間入りを果たす。
社会現象を巻き起こすほどのブランド力。
そして第二次世界大戦後。ジェームズ・ディーンなどの時代のアイコンがセルロイド製フレームを掛け、アイウェアがファッションの一部として認知され始めたこの頃、〈ロッツァ〉は伝説的モデル「ジロ スポーツ」を発表。100万本以上のセールスを記録し、社会現象になるまでに。その後も「クーパー」などのヒットモデルをはじめ、今も愛されるスタンダードな銘品を数多く輩出する。
137年の歴史を誇る〈ロッツァ〉は、伝統的なクラフトマンシップと膨大なアーカイブを強みに、現在はトラディショナルかつモダンなコレクションを展開。イタリアン・アイウェアの元祖としてヴィンテージブームを牽引している。