VOL.2 DESIGN_メガネライターも納得! 〈ロッツァ〉のデザインを分析してみる。
専門家が見た新作のクオリティは?
イタリア最古のアイウェアブランドであり、ヴィンテージブームを牽引する〈ロッツァ(LOZZa)〉。ここでは、年間1500本以上のアイウェアに触れる、私こと、メガネライターの藤井たかのが、新作のなかでグッときたメガネフレームとサングラスのデザインを徹底分析してみます。
藤井たかの/メガネライター
1990年代後半にアイウェアの魅力に開眼し、専門誌やファッション誌を中心に広告やwebなど、数多くの媒体でメガネ記事を執筆する。年間1500本以上のアイウェアに触れ、トレンド予想から似合うフレームのノウハウ、工場取材まであらゆる企画を担当。fujiitakano.com
「VL4051:LEOPARDI」
仕立ての良さが伝わる絶妙サイズのスクエア。
あえて、定番のウェリントンでもラウンドでもないスクエアの「VL4051」に注目。コロンとした小ぶりのサイズ感が秀逸で、どこか懐かしさを感じさせるのは、これが過去のアーカイブから生み出したデザインだから。
サイドにつながるメタルパーツの表面がキレイにプラスチックに埋め込まれたていたり、仕立ての良さにイタリア職人の哲学を感じます。トラッドなデザインながらも繊細なラインでモダナイズされているので、誰もが掛けやすく、今の時代感もしっかり表現されています。
「SL4033:FAULKNER」
旬な要素を盛り込んだバランス感が秀逸。
「SL4033」は重厚感のあるロングバーに小ぶりのボストンを合わせ、少しドロップ(タレ目)気味に仕立てているのが面白い。旬なネイビーのフロントとウッド調テンプルのコントラストが美しく、多くの要素を盛り込んでもゴテゴテしないのは最適なデザインバランスをわかっているから。
しかも、オーバー3万円が妥当な複雑なデザインながら、2万円代前半とリーズナブル。〈ロッツァ〉がイタリア人にとって生活必需品であり、国民的ブランドなのがよくわかります。