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ABOUT SQUOVAL. ディレクター坂田真彦が語る〈スクオーバル〉の現在とこれから。

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まずは、〈スクオーバル〉というお店について。

これまでニュースでご紹介する機会はありましたが、坂田さんご本人の口から〈スクオーバル〉のお話を伺うのはフイナムでは初となります。まずは簡単に、ショップのコンセプトを教えていただけますか?

コンセプトは“THE WHOLE TRADITIONAL(ザ・ホール・トラディショナル)”。今の時代に通用するスタンダードなアイテムを、ブリティッシュやフレンチ、アメリカンなどの特定のテイストには捉われず、世界中から集めて紹介したいという想いからスタートした、メンズウィメンズのセレクトショップです。

店舗は、どちらかというと中心から少し離れたエリアで展開していますよね。

すごくベタな言い方をするとベッドタウンに近いイメージで、いわゆる準郊外と呼ばれる場所を選んで出店していますね。というのも、主なターゲットを「家庭を持つ30代」に設定しているのですが、そういう層の人たちって最近、都内のガヤガヤしたところよりも少し離れたエリアに住むケースが多いじゃないですか。例えば二子玉川や船橋、川崎みたいな。都内のど真ん中じゃなくても、開発が進んでいるので家の周りだけでも全て済んじゃうから便利だし。でも、家庭を持つ30代って実は一番お金が制限される年代で、これまでそういったマーケットはファストファッションだったり、ナチュラル思考に寄ったものが多かった気がするんです。そういう時こそ、長く着ることができるような定番物を選んでほしいなと。ベーシックで長く着られて、自分だけの味が出てくるようなもの。そんなアイテムを、セレクトはもちろん、オリジナルでも提案できるといいですね。

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坂田さんご自身は30代の時どんな格好をしていたんですか?

僕も30代の時はすでに子供がいて、一時的にそこまで高いものは買わなくなりました。ベーシックでコストパフォーマンスが高いものを見つめ直した時期でもありますね。その時によく着ていたのは、〈ブルックスブラザーズ〉のB.D.シャツとか〈リーバイス〉の501やコーデュロイとか。でもその中で、これは安くてもいいけど靴はいいものを履きたいとか、ベルトはずっと同じものを使うからいいものを付けたいとか、そういう感覚はあったかもしれないです。

坂田さんご自身の愛用品にも通づる、定番と呼びうる歴史あるブランドとの協業も印象的です。そういったコラボレーターを選ぶ基準はあるんですか?

ブランドセレクトの基準としては、自分が着て納得できたモノ、それと、何かに特化していることですね。下着だったら〈グンゼ〉と取り組みたい!とか。そのジャンルのスペシャリティーなので、品質は間違いない。そこにサイズ感とかフィット感といった〈スクオーバル〉なりの目線を通したプロダクトを作ってもらっています。

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