絵を描くことに大切なのは色のミックスとライティング

―アフリカンカルチャーの魅力は何ですか?

ケヒンデ:アフリカの全ての国に、それぞれの特徴があるので一概にアフリカンカルチャーをひとくくりにできません。アフリカの国をひとつに繋いでいるのは歴史的な背景が大きいと思います。それを見ると、どうしても暗いイメージが付いてくるので、今年、南アフリカで開催されるFIFAワールドカップをきっかけに、世界の人々がアフリカに対してポジティブなイメージをもって貰えれば嬉しいですね。

―ケヒンデさんのアートワークの特徴でもある、アフリカの伝統的な絵柄に興味を持ったのはいつ頃ですか?

ケヒンデ:イエール大学を卒業してすぐの頃は、西洋系の絵画を描くことが多かったのですが、アートワークが認められて、世界と関わることが多くなってから興味を抱くようになりました。父の故郷であるアフリカを見つめ直そうと思ったのがきっかけですね。僕の描く作品には、絵柄と人物がセットになっていて、描く人物のバックグランドを意識しながら、もっとも輝かせる絵柄をイメージして描いています。

―作品にはいつも、活き活きとした人物が描かれていますが、何か特別な道具をつかっているのですか?

ケヒンデ:特別な道具は使っていません。17世紀から変わらない絵画を描くための道具で描いています。

―メインで使っているのは筆ですか?

ケヒンデ:筆だけで描いています。大切なのは色のミックスとライティングですね。

―現在、描かれている手法はケヒンデさんにとっての完成系なのか、今後、制作過程に別の手法を取り入れる可能性はありますか?

ケヒンデ:アイデアはあるのに、時間がついてこない......。まだ試せていないことがたくさんありますね(笑)。

―絵画の創作活動に必要な要素は何ですか?

ケヒンデ:ファッションと映画、特に音楽は、僕の創作活動に必要不可欠な存在です。現在、6枚の絵でオペラを表現するというエキサイティングな創作に取り組んでいます。ペイントするときは、いつもヒップホップやジャズ、ハウス、オペラを聴きながら描いていますね。

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ケヒンデ氏の来日を記念して原宿の「エコファームカフェ632」で、スペシャルエキシビジョンが開催されました。当日はDJプレイやアフリカンミュージックの演奏もありで大盛況!

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今回のプロジェクトのメインイメージとして使われるポートレート作品「unity」。エキシビジョンでは、ほぼ原寸大の超特大レプリカが展示されインパクト大でした。

左からガーナ代表ジョン・メンサー、カメルーン代表サミュエル・エトー、コートジボアール代表エマニュエル・エブエ

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