「Julia」 ミュージシャンとレコード会社は強いビジュアルを必要としている。
Q.1 今、関わっているプロジェクトを教えてください。
The Invisible Dotという劇場施設が、Edinburgh Fringe festivalの期間中に展開するポスターやレコードカバーなど、一連のデザインをちょうど終えたばかり。今はメインとなっている仕事は、London Design festivalのための準備。そのほか、アーティストによる出版プロジェクトの仕上げと、新しく東京にオープンするアパレルショップのアイデンティティをデザインする仕事が始まっている。
Q.2 音楽に関わるグラフィックは、今後どのように変化していくと思いますか?
CDが売れなくなりインターネット環境が浸透して以来、レコードスリーブのデザインはかつてほど重要ではなくなった。けれども、いまだに、またより一層、ミュージシャンとレコード会社は、音楽を際立たせるための、強くて一貫したビジュアルアイデンティティを必要としている。インタラクティブなメディアは、印刷の風合いや独特の雰囲気の代わりになることは決してできないが、とてもエキサイティングなたくさんの可能性をもたらしてくれると思う。
Q.3 世界的に電子書籍にかわりつつある出版や音楽業界の中で、ブックデザインや、CDジャケットなどのグラフィックは、どういった形で残ると思いますか?
そんなに大きな変化が訪れるとは思っていない。たとえ画面上の表紙でも、表紙であることに変わりはない。突き詰めれば持っている役割は同じだ。
Q.4 なぜ、作品を作るのですか?
Sorry but we don't understand the question
Q.5 もし、今PCがなくなったら、あなたはどんな方法でデザインワークを行いますか?
コンピューターがなかった頃のデザイナーのように仕事をするよ。
Q.6 ロンドンと東京の共通点と異なる点はなんだと思いますか?
東京もロンドンも、新しいデザインやアートシーンへの大きな刺激を共有していると思う。それは本当に斬新なもの。ただし、食事は東京の方がずっと美味しいけどね。
Q.7 UKグラフィックの特徴とは?
その多様性だと思う。UKのデザインスタジオは、たくさんの異なるバックグランウンドに由来しているから、バラエティ豊かな作品を見ることができる。
Q.8 グラフィックデザインとファッションは、どんな関係にあると思いますか?
ファッションの中のグラフィックデザインは、過去数年にわたりいびつな形で発展してきた。ファッションと写真の関係が強まり、ファッションが写真を媒介にして強く押しされるようになって以来、グラフィックデザインとの関係は薄くなってしまった。現在、"Art Direction"という単語は、写真の扱いにのみ関係した言葉のように思えるほどさ。
Q.9アパレルの広告、ブランディングを手がける際、どんなロジックで作り上げるのですか?
ほかの仕事とやり方は変わらない。まずは依頼者と話し、彼らが求めているものが何かを理解する。
Q.10最後に、好きなファッションブランドを教えてください
A.P.C.、Kitsuné、Maison Martin Margiela、Surface 2 Air...
プロフィール
2008年、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート在学中に出会った3人、イタリア出身のValerio Di Lucente、フランス出身のErwan Lhuissier、ブラジル出身のHugo Timmにより設立。書籍、ウェブサイト、企業アイデンティティなど幅広い分野で活躍。雑誌『Volt』(Issue 5&6)のアートディレクションのほか、Puma、Nexusなどをクライアントに持つ。 www.julia.uk.com/en/
Volt / Magazine(bespoke typegace)
The Invisble Dot / (bespoke typegace)
The Embassy / Cataloue / 20 Hoxton Square