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石光 史明VISUAL CONNEXION C.E.ONY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪visualconnexion.com

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石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O

NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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long long time ago...

2010.10.28

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あれは中学の2年か3年の時でしょうか。
夏休みか何かの課題...っていうわけではないのですが、神奈川県内にある児童擁護施設に行ってボランティア活動をするというものがありました。

「課題というわけではない」というのも、キリスト教を主体とした学校だったのであくまでも「奉仕」という概念のもとに参加者を集ったのだと記憶しています。もちろん全員参加ではなくあくまでも希望者を優先するというものですが、僕のクラスからは2名が参加する事になっていました。

基本的にとりわけ良い子でもなかった(どちらかというと悪い)のですが、なぜかこの時ばかりは自発的に手を挙げていたのを覚えています。一緒に行った友達も比較的悪い方だったので、もしかしたら点数稼ぎという側面もあったのかもしれませんが、これは本当に記憶にないのです...

当日は学校で待ち合わせをしたのか、現地の駅に集合したのかも定かではありませんが、施設に着いた途端に感じた不思議な感覚だけは、今こうしてこのブログを書いていながらも不思議と鮮明に思い出すことができます。何て言うんですかね、場所が云々って言うのではなく、子供達の好奇の目とでも言うんですかね?

まるで物珍しい動物を見るような、それでいて待ちわびているような不思議な視線でした。実際溶け込むまでにはある程度の時間がいるのですが、たった1日の出来事ゆえに帰る時間が近づくにつれてぎこちなさが増してくる。

何かお互いにこう完全に喜び合えないというか、子供ながらにももどかしさを感じたものです。

本当に自分は良いことをしているのだろうか、この子達は本当に嬉しいのだろうか...今もなお答えは出ていません。


「ほとんどの部分は創作だが当時の心のままに書いた」という言葉通り、韓国の児童養護施設からフランスへと養子に旅立った監督の自伝的作品。

それ故なのかステレオタイプ的ではない、生の目線を感じることのできる逸作。「こうであるだろう」、「きっとこうに違いない」という経験した事のない者特有の押しつけがましさがに分、何気ない動きにリアリティーを感じます。

本作品が初の映画出演とは思えない、若干10歳のキム・セロンの演技には息を潜めることでしょう...

★★★★★

この作品は韓国とフランスの合作ではありますが、いわゆる韓流とはひと味もふた味も違う作品に出会えて良かったなぁ...というのが素直な感想。このブログを書いていなかったら単なる「観ず嫌い」で終わっていたと思うと、日々精進だと痛感するわけです。

岩波ホール久々のヒット作。

そして、未だにスッキリしない思い出なのは確かなのですが、当時は中坊とはいえこちらも子供だったので、幼稚園児ほどの幼い子供達を相手に疲れ果ててしまい昼食後の休み時間に昼寝をしたら友達が顔にマジックで悪戯書きをして、僕が起きた途端に子供達が爆笑の渦に巻き込まれたのですが、あれだけは確かに面白かっただろうな...なんて、そうであった事を願うばかりです。

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