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石光 史明VISUAL CONNEXION C.E.ONY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪visualconnexion.com

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石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O

NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Mistic Travel Guide to Izumo (2)

2011.11.15

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今日は「神在祭(かみありさい)」について触れてみたいと思いますが、そもそも八百万(やおよろず)の神々が年に一度出雲に集まって何をしているのか?って思いますよね。

出雲大社というと「縁結び」の神様として大変有名なのですが、実はこれは何も男女の間の縁だけではなくて、同性はもちろん、仕事や学業だったりとありとあらゆる出会いの縁を結ぶ事を意味します。そして年に一度、人々にはどうする事のできない来年のご縁や収穫などの様々な事を決める「神議り(かむはかり)」という会議のために八百万の神がこの地に集まって来られるのだそう。

あ、ちなみに良く聞く七福神の「だいこくさま」とはこの出雲大社のお祭神「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」の事。そして隣にある松江市の美保神社に祭られているのがお后の「美穂津姫命(みほつひめのみこと)」と第一のお子神である「事代主神(ことしろぬしのかみ)」。この事代主神さまというのが、いわゆる「ゑ(え)びすさま」と呼ばれる神様で、この美保神社は全国3385社ある「ゑびす社」の総本山にあたります。だから地元では出雲にお参りに行った際は出雲大社と美保神社の両方をお参りして初めて両参りと言われ、どちらか片方だけだと片参りと言われるそう。ちょうど伊勢神宮の内宮だけをお参りするのと同じ事のようなので、時間の許す限り、お参りする事をオススメします。

話しを戻しますが、旧暦の十月十日の午後七時(ちなみに新暦では今年は11月6日でしたが、来年は11月23日=毎年違うのだそう)には「神迎祭(かみむかえさい))」と称して、出雲大社の西にある古事記の国譲り神話にも出てくる稲佐の浜で神々を迎える儀式を行ったあと出雲大社へと向かい、本殿の前にある東西の十九社といって神々がお休みになられるお社(やしろ)に入られ、7日の間滞在されるとの事。この東西の十九社は普段は扉が閉ざされているのですが、神在祭の間だけは開いているのでそれだけでも特別な空気が流れているような気になるんですよね。残念ながら今回は飛行機の予約が取れずに神迎祭は断念しましたが、来年は是非とも実際に立ち会えればと思います。
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そして、本題の「神在祭」ですが、期間中の旧暦の十一日、十五日、十七日の三日間のみ執り行われる神秘的な儀式で、神々(こうごう)しいとはまさにこの事と唸ってしまうほど。式そのものは約一時間ほどなのですが、国造(こくぞう=宮司)さま以下祭員(神職の方々)が鳥居をくぐられる辺りからシーンとした空気が漂いだし、普段は開かれる事のない仮拝殿の扉を開き、お米やお供え物を供えたり神水と呼ばれる水を注いだりと、そこに至までの一挙手一投足というかその所作に、自然と背筋もピーンと張ってしまうのです。

当然もの凄い参列者の数ですから予め代表者が決まっていて、それぞれが玉串拝礼(仏教でいう所の線香?)をし、それに併せて参列者全員で祈念。その後に巫女による神楽があり、今度はここまでの逆で供えたものを撤収し最後に御扉を閉めるというもの。こう書いてしまうとあっけないのですが、いや来た甲斐があったなとしきりに心の中で思う程。

そして今回一番感動したのは、全ての式次第が終わった後に神職の方が仰られた言葉。

実はこの神在祭の期間中、地元の人たちは「御忌祭(おいみさい)」といって神々の滞在を邪魔してはならないという事で、家を建てたりうるさくしないという習わしがあるのですが、折しも出雲大社は今60年に一度の遷宮(せんぐう)と言って本殿をはじめとする大部分を改修している最中で、現在は仮拝殿と呼ばれる所でお参りをする事になるのですが、この期間のみ習わし通り工事を休んでいるとの事。そして、何とこの式典に参加した我々だけに特別に本宮を拝観させてもらえるというのです!

いや、本当に耳を疑ったくらいで、仮に改修工事が終わったとしても一般の人は本宮の中までは入れないのですから!それに60年に一度という事ですが、仮にもう一度と言ってもその時自分は100歳を越えているわけですし、逆に60年前は技術的にそこまで足場が組めなかったとの事でこういった形での拝観はなかったとの事。いやぁ本当に感動しました。現代的な足場を登って3,4階建てのマンションはあろうかという、あの屋根の上まで手を伸ばせば触れられる距離で観る事が出来たのですから!当然写真に納める事はできませんが、その必要はなく、充分に目に心に焼き付ける事ができました。まさに一生に一度のご縁とはこの事で、本当に行って良かった!

あ、余談ですが自分は朝10時からの式に8時前から並び(実際には椅子に座って待って)ましたが、後ろに座られたご家族は昨年はもっと寒かったとの会話をされていたので、もし興味を持って行かれる方は、来年は相当暖かい格好をして行かれた方が無難だと思います。

今日は少し長くなりましたが、明日は夜神楽と近場の神社に触れたいと思います。

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