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インケースの哲学と、そこで働く彼女の愛用品。

Interview with Celine Touzet

インケースの哲学と、そこで働く彼女の愛用品。

今年でブランド設立20周年を迎える〈インケース(Incase)〉。アップル初の公式パートナーブランドとして認められ、いまや国や世代を超え世界中に愛用者を拡げるビッグブランドだ。記念すべき20周年を前に、インターナショナル・セールス・マネージャーのセリーヌが来日。これまで詳細を明かされてこなかったブランドの真髄や今後の展望について話してくれた。

  • Photo_Ari Takagi
  • Text_Viola Kimura
  • Edit_Taiyo Nagashima
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セリーヌ・トゥーゼ / Celine Touzet インケース インターナショナル セールスマネージャー

ユーザーの行動領域を拡げ、より豊かな経験を提供してゆくこと。

ーセリーヌさんの仕事内容について、まずは教えてください。

セリーヌ:インターナショナル・セールスマネージャーとして、米国以外のマーケティングを全て担当しています。クリエーティブを含め、マーケティングの中枢部分をチームリーダーとして担っていますね。国籍はフランスで、7年前から米国に移住しています。

ーグローバルな職種ですが、やはり海外出張が多いのでしょうか。

セリーヌ:今回は初のアジア訪問で、2週間かけて日本、韓国、中国、香港をまわっています。

ーアジア訪問の目的について詳しく教えてください。

セリーヌ:たくさんの目的がありますが、アジアのディストリビューターに直接あいたかったこと。アジアのマーケットを直接自分の目で見て理解を深めたいということですね。拡大しているアジアのマーケットが何ができるかヒントを得たいなと。このあと北京にオープンする第一店舗目となるショップのレセプションに向かいます。

ーブランド設立20周年を迎えますが、アニバーサリーイヤーということで、何か新しい企画など予定しているのでしょうか?

セリーヌ:スペシャルなプロダクトを色々と用意していますよ。様々なブランドや著名なアーティストとのコラボレーションアイテムはもちろん、これまでのコラボレーション・アーカイブの中からの復刻や、かつてタッグを組んだ相手との再コラボレーションも。

ー公式パートナーであるアップルとも何か予定していますか?

セリーヌ:もちろん、アップルとのアニバーサリーアイテムも予定しています。iPhoneも10周年を迎えるので、アップルにとっても特別な年です。ぜひ期待してください。

ーインケースのデザインと機能性は、どのようなブランド・コンセプトに裏付けられているのでしょう。

セリーヌ:「良いデザインを通じて、より良い経験を人々に提供すること(Better experience through good design)」を理念として掲げています。ブランド創設時から、ラップトップPCを保護し、より使いやすくするケースやバッグを生み出してきました。ユーザーの行動領域を拡げ、より豊かな経験を提供してゆくこと。そこから派生して、「旅」や「探検」といったキーワードを掲げています。

ー人の行動をどのように分析してプロダクトへ落とし込んでいるのでしょうか?

セリーヌ:例えばプロのカメラマンにカメラケースを使ってもらい、定期的にフィードバックを受けるなど、あらゆる種類のプロフェッショナルと密接な関係を持ち、プロダクトの改良を重ねています。第一線のプロフェッショナルが求めるスペックを日常的なアイテムに落とし込むことで、人々のクリエーティブなモチベーションを後押ししたいですね。基本的にどなたにでも使っていただける、マス・プロダクトであることを意識しています。

トレンドは追いません。10年以上〈インケース〉を使い続けてくれているユーザーも多くいます。

ーブランドフィロソフィーについての考えをもう少し聞かせてください。

セリーヌ:個人的には、〈ナイキ〉のフィロソフィーに深く共感していますし、学ぶところがあると思っています。スニーカーを買うにしても、それが走りやすいからというだけではなく、カルチャーやアクティビティと密接な関係を持つブランドのストーリーに共感しているから選ばれています。「Why they do it(なぜそれをやるのか)」に、消費者を魅了するストーリーがある。〈インケース〉が大事にしているフィロソフィーとも重なりますね。

ー新しいプロダクトについて教えてください。

セリーヌ:近年はファブリックにフォーカスしています。そのひとつが、新しくアップル社と共同で開発したエコヤという生地。従来の工程に比べ、節水して製造することができるエコフレンドリーな素材で、温かみのある質感が特徴です。

ーアップル初の公式パートナーブランドとして知られていますが、新製品情報は事前に入手して、プロダクトに反映させるのでしょうか?

セリーヌ:残念ながら、発売まで極秘情報を知ることはできません。発売後、そこに合う製品を開発していきます。前提としてアップルユーザーだけではなく、コンセプトやアイテムに共感してくださる全ての人に使っていただきたいと考えています。

ーブランドとしての世界観が確立されている一方で、あくまでプロダクトはアノニマスだと感じます。

セリーヌ:「シンプル」「ミニマル」「クリーン」といったコンセプトにもとづいて、国籍も性別も関係なくどなたにも使っていただけるような想定で開発してきたからでしょう。トレンドは追いません。10年以上〈インケース〉を使い続けてくれているユーザーも多くいます。今後も、本来的な意味でのファンを増やしていけたら。

一貫したフィロソフィーのもと、ユーティリティとデザインの融合を実現する〈インケース〉。マーケティングのプロフェッショナルとしてグローバルに活躍するセリーヌの愛用品を紹介します。

MacBookケース

ネオプレン素材を用いた、〈インケース〉の定番アイテム。年に3回新色を出している人気商品で、ピンクのビビッドなカラーをチョイス。

トートバッグ&ポーチ

ブランドとしては珍しい、女性的なデザインのトートバッグ&ポーチ。「ポケットの位置が便利で気持ちよく使うことができる。」そうで、柔らかいカラーリングが、〈インケース〉のインダストリアルなイメージを良い意味で裏切る。

iPhone、iPhone ケース、バッテリーチャージャー

仕事用とプライベート用の2つづかいをしているというiPhone。〈インケース〉のケースは2種類持ち歩いて、その日の気分に合わせて着せ替えているそう。チャージャーも欠かせない。

iPadPro

プレゼンなどにも用いるというiPadPro。ケースはとにかく薄くてソリッドなものを。バッグとは打って変わって、工業的なグレーが美しい。

ウォレット

愛用している財布は〈レベッカミンコフ〉のもの。パスポートもiPhoneも収まるサイズがポイント。

アイウエア

左は 〈ワービーパーカー〉のアイウェア。店頭で度数だけ測定しておけば、自宅に色違いのアイテムが5種類届き、試着して1つに決めてあとは返却する、という方法で買い物ができる。右はオーストラリアのブランド〈バリー〉のサングラス。色が特に気に入っているポイントで、旅や出張には常に持ち歩いてるそう。

メイクポーチ

〈セフォラ〉のレザー・メイクポーチ。必要最小限の化粧品を小さなポーチに忍ばせて持ち歩く。移動の多いグローバルマーケターならでは。

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