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『続・日々の100』刊行記念。松浦弥太郎の愛用品について、改めて。

2011.12.16

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いいものに触れると自分が成長するんですよね。

―ところで、松浦さんといえば、アメリカに魅せられて、自分は外国人みたいなものだと公言されていますが、このシリーズでは、日本のものも多く紹介されています。松浦さんから見た、日本のものづくりとはどんな印象ですか?

松浦:仰るとおり、僕は中学生のときぐらいから「外国のものありがたし」で育ってきてるから、日本のものにはあんまり興味がなかったんですよ。でも、年齢を重ねるにつれ、少しずつ興味が出てきて。老舗というか、昔から続いているものの良さに気づいて学び始めたのは30歳を超えてからですね。で、40歳を超えるくらいになると、自分のくらしの中で自然に取り入れられるようになったなという実感がありました。

―本の中で、あまりものをたくさん買う方じゃないと書かれていました。とはいえ、すでに愛用品が200品目あります。その審美眼はどのようにして磨かれてきたのでしょうか?

松浦:やっぱり買うことですよね。とくに20代から30代前半はとにかく買いまくりました。自分の好奇心が湧くありとあらゆるものは、無理をしてでも買うというか。それで、結局自分の身につかなかったり、身分不相応だったりして、生活の中に溶け込まなかったものなんかも、ものすごくあるんですよ。だからそうした失敗が今の自分を作ってるんだな、とは思いますね。いいものに触れるとやっぱり学べるんで、自分が成長するんですよね。

これからは日本の中に新しい世界があるのかな。
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―最近はどんなものを買ってますか?

松浦:いや、それが欲しいものがないんですよ。もちろん、何か欲しいし、買い物したいんですよ。でも、なかなか見つからないんです。僕らの年代ってけっこうそういう感じなんじゃないかなって思います。だからつまらないですよね。で、そういった中で、もう海外のものではなくて、日本の工芸品など、自分が今まで触れていないものの中に新しい世界があるのかなって思ってます。

―ちなみに前作からは何年ぐらい空いてるんでしたっけ?

松浦:丸二年ですかね。当初は続編を出すつもりはなかったんですけど、最初の号が終わって、そういえばあれもあった、これもあったというのが、結構出てきて。

―ということは現段階では、さらなる続編の予定は?

松浦:『続々・日々の100』? ないですよ、もう(笑)。

―確かに、もう200品挙げてますものね。

松浦:そう。どれも使ってるものばかりですしね。まぁ、万が一「続々編」が出ることがあれば、かなり日本のものが多くなってくる気がしますね。

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