その昔、フイナムで連載していた「仕事部屋」。写真家・平野太呂が気になるクリエイターたちを訪ね歩く企画。『東京の仕事場』という名前で、書籍にもなりました。その「仕事部屋」に登場していた、造形作家・古賀充。

身の回りのものを題材に、ユニークな視点と確かな技術で、静謐な雰囲気を漂わせるプロダクトを生み出し続けています。現在、恵比寿の「POST」では、古賀充の展覧会「Atelier」が開催中です。

新作展は、ペンキのハケや、ハンマー、定規など、使用される時間の経過によって所有者の個性が佇まいに染み付いていく作業場にある道具をモチーフとしています。

一見台座に道具が備え付けられたように見えるこれらの作品は、1本の角材からそれぞれの道具を削りだすことで制作されています。これは、古賀充の作品に触れたことがある諸兄であれば、おなじみのスタイル。制作スタイルからして、ウィットに富んでいるのが古賀充という作家なのです。

この新作をまとめた作品集『Atelier』も出版されております。今週末までの開催なので、気になるかたはぜひ恵比寿まで。