フイナムでもランニングクラブが相変わらずの盛況だったり、周りにも走るひとが少しずつ、だけど確実に増えていたりと、一過性はすでに超えて、ライフスタイルのひとつなっている“走ること”。
走っているひとはもちろん、走っていないひとでも、“走る”ことに関する本は面白く読めます。それは、村上春樹著『走ることについて語るときに僕の語ること』や『Born to Run』を読んだことがあるひとは首肯してくれるでしょう。
走るにまつわるエトセトラは、自由であっていいはず。
そんな自由の一つの形として、走ることをテーマにした小説が発売されています。
筆者の方々は、東山彰良・中田永一・柴崎友香・王城夕紀・佐藤友哉・遠藤徹・前野健太・古川日出男・岩松了・小林エリカ・恒川光太郎・服部文祥・町田康・桜井鈴茂(敬称略)という14名。
芥川賞・直木賞・三島賞に輝いた書き手の方から、青春小説の名手、SFやファンタジー小説界が期待する書き手の方々、サバイバル登山家や劇作家にミュージシャン、瑞々しい作品を世に問うている若手の筆者の方などさまざま。
個人的には、前野健太さん、岩松了さん、町田康さんにはご本人が走るイメージがないだけに気になるところ。走るという身体性が伴う行為をどのように文字、小説に落とし込んでいるのか。そんな目線で楽しむこともできるはず。
ぜひ手に取ってみてください。
Text_Shinri Kobayashi
『走る?』
著者:東山彰良・中田永一・柴崎友香・王城夕紀・佐藤友哉・遠藤徹・前野健太・古川日出男・岩松了・小林エリカ・恒川光太郎・服部文祥・町田康・桜井鈴茂
価格:¥700+TAX