vol.45
BARNEYS NEW YORK Special
バーニーズ ニューヨーク20周年企画について
バイヤー野口康仁氏が、その経緯を語る。
1923年ニューヨークに誕生したバーニーズ ニューヨーク。約70年後となる1990年に日本に上陸し、新宿に1号店をオープン。そして時が流れ、新宿店が今年2010年11月にめでたく20周年を迎えました。それを祝して大規模な20周年企画を実施するとの報を聞きつけ、その全貌を探るため、メンズMD担当長 野口さんにインタビューを敢行しました。 この企画が誕生するまでの経緯や、登場するアイテムなどについてなど色々語っていただき、20周年企画を徹底解剖。これは見逃せません!!
20周年企画が誕生するまでの経緯。
ーまずは、日本上陸20周年おめでとうございます。
野口康仁さん(以下野口、敬称略):ありがとうございます。
ー今回20周年ということで、大きなイベントを企画していると伺ったのですが。
野口:そうですね。例えば人間でも20歳というと節目の年ですよね。だから、何かきちんとやりたいなと、去年の秋くらいから考えていて。最初に思いついたのは「ブランドと一緒に何かやろう」という企画でした。もちろんブランドと言っても、誰もが知っているような世界規模で有名なブランドとです。
ースケールの大きそうな企画ですね。
野口:20歳を迎えれば、親にも感謝するように、自分たちもそういったブランドの協力があったおかげで成長してくることができたので、一緒に何かしたいなと思っていました。市況がこういった感じで、ビジネス的にも難しい状況で不安材料は多々ありますが、手を組むことでお互いにとってメリットのあることに繋げていきたくて。それで出張前に一度、各ブランドに別注やコラボは可能かどうかの話をしてみました。
ー反応はいかがでしたか?
野口:良かったですね。「もう20年になりますか」という感じで、上陸当初の状態なども知っていてくれたデザイナーやブランドが多いので。お褒めの言葉などもたくさんいただきました。それで、やはり原点に立ち返って、バーニーズ ニューヨークとしての形、スタイルをもう一度見せていくプロジェクトを進めようと。20周年企画が動き出したわけです。
ーちなみに最初にお声かけしたブランドはどちらですか?
野口:〈メゾン マルタン マルジェラ〉です。
ーおぉ、それはすごい。いきなり飛ばしますね。
野口:どうせやるなら、自分も欲しいものを作りたいなと思ってて。例のレザーはスタッフを含め、持っている人間が多いのですが、自分は結局買っていなくて。でも、あのアイテムでコラボが出来たらすごいんじゃないかと考えていました。
ーそれで初期のモデルで、革の雰囲気も当時のものを再現したわけですね。
野口:はい。それからは〈ニール バレット〉〈ジバンシィ〉
〈ドリス ヴァン ノッテン〉〈ルシアン ペラフィネ〉
〈ポール ハーデン〉〈エンジニアード ガーメンツ〉などにお声かけしたり、と進んでいきます。自分たちは人気のあるアイテムとかディテールなどを日々リサーチしているので、消費者の方のニーズに応えつつ、その上でコラボなどの提案をしてきたんですが、本当にみなさんが好意的に受けてくれたのは嬉しかったですね。欲しい方全員のお手元に届くかは分かりませんが、結構多めに作っています。
ーそれはとても楽しみですね。結果的には何ブランドくらいにアプローチしたのですか?
野口:トータルでのブランド数は かなりの数ですね。小物なども仕込んでいますので。 ちなみに、9月から年末まで週を数えたら17週あったので、せっかく20周年だから8月からスタートして20週で完結させようという計画になっていて、最終週はクリスマス辺りになるので、ギフト的なアイテムも仕込んで、お客様もブランドも、我々も含めて、みんながHAPPYになれれば最高ですね。
ー良い企画だと思います。ぜひフイナムでも、このプロジェクトには協力させていただきます。
20周年を迎える新宿店のエントランス。
20年間、素敵なディスプレイを披露。