─最近、お二人の間で気になっていることがあれば教えてください。

坂元：写真集をいろいろ買ってはいますが、買う事でとりあえず満足しちゃいます。

笠戸：わかります、それ。

坂元：でも最近、前から持ってて厚いからなかなかじっくり探る機会がなかった本があり。それが横尾忠則さんの「憂魂」です。高倉 健さんの写真や、絵などをひたすら構成した本なのですが、その影響もあり高倉 健さんブームが到来していて、昔のDVDを１日４本とか観たりして、高倉健シューティングがしたいな、って思っています。そういう視点であえて日本の事柄に目を向けていたりしている自分がいますね。文字も英文字とか当たり前ですが、その中で漢字とか。最近も撮影用の服に刺しゅうを入れたりして。

笠戸：それ見ましたよ。なんか見た時、大爆笑しちゃって。字が目に入っちゃって、すごく坂元さんらしいなって思いました。

坂元：別に笑いを取るためではなく大真面目ですよ。こういうインパクトが今、自分の中で来てます。って、随分〈HARE〉から脱線しましたが？

─ああ、すいません。そういえば、なにやらレディースをはじめるという噂を聞きつけましたが？

笠戸：ええ、そうです。今はオンラインショッピングのみで展開しています。メンズとは若干スタンスが変わりますが、内側に持っているものは同じで。コンセプトは「Active girl」。自分の気分や年齢に合わせていろいろな服にチャレンジしてきた女性がターゲットです。

─坂元さんはもう見ました？

坂元：すでに1回撮影しましたよ。うん、なんかリアルってとこは同じだし、いろいろやってますよね。形もすごくキレイだし。シルエットも細くて、これがデビューとは思えない。これってどの辺りの年代の人が着るの？

笠戸：20代から30代前半です。基本的には幅広いですよ。学生やOLはもちろんなんですが、今の若いママって、家事をしててもすごくお洒落。そういう女性たちにも着てもらえたらなって思います。

─次のシーズンのメンズはどうなるのでしょう？

笠戸さん：今はまだ準備中なのですが、スケーターが身に着けている要素をとりいれて、〈ニューエラ〉のキャップ被って、スケシュー履いてるけど服はスマートみたいな。またアーガイルやチェック柄などのプレッピー、トラッドといった要素も盛り込んで行こうと考えています。......うーん。そう考えると欲張りすぎかな？

坂元さん：へー、次はそんなの気になってるんだ。それもまた〈HARE〉っぽくないけど（笑）。でも、いいね。予想がつくことってやっぱり面白くない。そういうのちょっと見てみたいです。

─今日は長々とありがとうございました。