ヘムト日記
平山洋次
HEMT PR
代表/ディレクター
1977年生まれ、セレクトショッププレスを経て、プレスオフィス「HEMT PR」を設立。PRと販売促進をリンクさせる構築的なプロモーションを提案。
www.hemtpr.com
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402号室の怪
2009.06.22
先日、友人と怪談話で盛り上がった。
なぜならその友人曰く
『"怪談話"のなかで大切なのは、廃墟となったホテルや病院、マンションなど、
「いかにも霊が集まりますよ~」
というシチュエーションが欠かせない!この場面だけしっかり設定していれば、
そのほかのディテールはすこしばかり適当でも大体怖い話に仕上がるんだ!!』
と豪語していたからだ。
なるほど!
友人がこう話を続ける
「10年前こう言う話が本当にあったんだけど・・・・でもこれは作り話じゃないよ・・・」
「大学の時同じ学部だった、〇〇町の〇〇交番前の男子学生寮405号室に
住んでいたRくんから聞いたある部屋にまつわる話・・・・・」
「同じ階の突き当たりの部屋に当たる402号室。10年位前に住んでいた学生が
当時バイトしていた古着屋のお金を盗んだ。当然警察に捕まることになったんだけど、
そいつ何を血迷ったか、当時付き合っていた恋人を道連れにトイレで自殺したらしい・・・
それ以来402号室は使われなくなり、開かずの部屋になった・・・・」
「隣部屋の405号室に住んでいるRくんは、その話を先輩から聞いていたのだが、
"自分には霊感が無いから大丈夫だろう"と、特に気にせず住むことに。。」
「しかし、その期待はあっさりと裏切られる・・・・
ある雨の日、悪天候の為アルバイトから早く帰ると、誰も居るはずの無い402号室から
"ふふふふふっ"と、女性の笑い声が聞こえてきたのである。」
あわてたRくんは、
友人Wくんに電話をかけた。
「頼む!今日泊まりに来てくれ!」
同郷でもあり、一番の親友のお願いに、Wくんは、理由も聞かず快諾。
「バイト終わったら直接部屋に行く。多分1時過ぎ。」
友人の声を聞きひとまず安心したRくんは暫くひとり部屋で待つことに。
そして深夜1時過ぎ、古く軋む廊下を進む足音が聞こえた。
「キュキュキュ」
(ちょうど部屋の玄関右方向から歩いてくる、その奥左が402号室)
「やっと来たか!」
んっ!!?
足音は部屋の前を通り過ぎ・・・・・・402号室の前で止まった。
!!!!!
「ドンドン!ドンドン!・・・・・」
!!!!!
「ガチャガチャ!ドンドン!R、寝てるのか?いま着いたぞ~~」
!!!!!
えっ!!!
え~~402号室の扉を叩いてる~~~!!!!!
と、その瞬間!!!!!!!
「ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!」
廊下で物凄い爆発が起きた。
あわてて廊下に出る・・・・
Wくんは、歩いてきた方向約20メートルくらい先
上ってきた階段の前まで吹き飛ばされていた。
Rくんは状況が飲み込めない。
「何が起きた!!!!!」
その時!!!!!
「ギッ、ギッ、ギギギギギッギーーーー」
ゾクッ・・・・・・・・・・
恐る恐るゆっくりと音の鳴る方を振り返る・・・・・
「402号室の扉が・・・・開いている・・・・」
暗闇の中、薄っすらと人影が・・・・・
玄関を入って正面にはトイレ。
そこから下を向いた髪の長い女性が
"四つん這いの状態"で出てこようとしているではないか!!
「フフフフフッ。」
不気味な笑みをこぼしながら
ゆっくりと顔をこちらに向けた瞬間・・・・・
目が合った。
Rくん
「うわ~~~~~~~~でた~~~!!」
Rくんは、倒れているWくんのもとへ駆け寄り
急いで叩き起こす。
Wくん
「うわ~~~でた~~~!!」
そしてその場を立ち去った・・・・・・
寮を飛び出た2人は、近くの公園まで走り
雨で水溜りの出来た地面にそのまま座り込む。
Rくん
「お前見たよな!!」
Wくん
「みっ見た。。」
そして2人は同時に・・・・こう言った。
「あの女・・・・、」
『チャンピオンのリバースウィーブ着てた!!!!』
2人は確信していた。
この女性の霊は、彼氏が愛用していたヴィンテージのチャンピオンを着たまんま殺された
ヴィンテージマニアの彼女の自縛霊なのだと・・・・・・・・・
(あまりの念の強さに着ている服のメーカーや年代までハッキリ見えたとか・・・・・・)
あの爆発も怨念のバックドラフト状態だったのか・・・・?
その後、Rくんはその寮を出て1人暮らしをはじめ、
2年後アパレル関係の会社に勤めたらしい。
ファッションメーカーに勤める友人曰く
「この話は、オレが実際にあった話・・・・」
しょーもな! でも面白かった。
50'sのリバースウィーブだったらしい・・・・