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マスターピースがジャパンメイドにこだわる理由。

2011.10.21

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「BASE OSAKA」の在り方。

―自社工場でバッグを作る良さとは何ですか?

富士松:やはり自社工場であれば作っている方たちの姿が見えるので、いろんなことを話し合いながらもの作りができますし、そこからアイデアも生まれます。もの作りの環境としては最高ですね。様々な素材や色を組み合わせて作っているので、微妙な修正も工場が近くにあることでとても助かっています。

野村:そういった「無理が利く」という点は大きいと思いますね。例えば展示会直前でも「どうしてもこの日まで直して欲しい!」と言われれば、ウチは断ったりしませんから。後でご馳走が待ってると考えますし(笑)。それにMSPC CUSTOMIZE(※今年3月12日にスタートした、バッグのカラーリング、素材を自由にカスタマイズできるサービス。現在の受注はMSPC CUSTOMIZE 〈OSAKA〉店舗のみ)のような、自由なバッグ作りがスムーズにできますね。

―ジャパンメイドにこだわる理由を教えてください。

富士松:一部海外の工場にも発注して作っていたこともあったのですが、製品の中に不良品があった場合に修理をするにも時間がとても掛かったり、言葉にできない細かなニュアンスがどうも伝わらなかったりと、うまくいかなかったんです。もちろん海外の工場でも良い仕事をする工場もあると思いますし、きっと原価も下がると思うのですが、今までずっと作って下さった職人さんたちを切り離すのは違うかな、と僕は思いました。それにお願いしていた職人さん達が素晴らしい仕事をしてくれているので、そんな職人さんたちと仕事をしていきたいので「日本製にこだわる」というか、「変える必要がない」ので、ずっと続けていきたいですね。

―今まで作ってきたバッグの中で、思い入れのあるバッグはありますか?

富士松:間違い無く「OVER」ですね。ブランド当初からずっと作り続けているモデルです。このバッグが現在の〈master-piece〉を作ってくれたといっても過言ではないですね。野村社長に無理を言ってたくさんサンプルを作ってもらいました。

野村:懐かしいですね。12年前まだ私が現役でミシンを踏んでいたとき、富士松部長と夜中まで膝をつき合わせて作っていました。

富士松:野村社長がナイロンやスエードといったパーツを一つ一つハサミで切ってくれて。その日はファミレスでビールを飲みました(笑)。おかげさまでとても好評で、定番モデルとして今でもファンが多いバッグです。

mspc04.jpg 最初期のモデル「OVER」。ブランドを象徴する定番アイテムとして、カラーリングや素材を変えてラインナップされ続けている。

mspc05.jpg 富士松氏と野村氏がこだわり抜いた、ジャパンメイドを感じさせる縫製の美しさが随所に光ります。

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