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Shopping Addict 2025 Aug. 〜編集部員のお気に入り〜 前編
Shopping Addict.

Shopping Addict 2025 Aug.
〜編集部員のお気に入り〜 前編

夏はまだまだ終わらないのに、日々リリースされる秋冬のアイテムもアツい。買うものに迷う季節こそ、「ショッピングアディクト」に頼ってみてください。

村松諒
鈴木悠介
常重直也
竹田崇真
安田天音
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01 20
村松諒

武相荘。

白洲次郎の終の住処に行ってきました。茅葺き屋根のそこは高い木々と竹林が囲む不思議な場所。いろいろ生活の名残が感じられるのですが、本がずらり並ぶ書斎には彼がいるようでした。

STONE ISLAND

ストーンアイランドのジャケット

いやはや恐れ入りました。

〈ストーンアイランド〉の特徴といえば、素材の研究開発と独自の加工技術です。毎回、ショールームで新作を見るたびに驚かされるわけですが、それらの特徴をぼくらの気分に合う服でちゃんと表現するあたりがすごい。そんなことを、このジャケットを手にして改めて思いました。超高密度で織り上げたという、軽量なリサイクルナイロンを使った中綿入りの一着です。見た目には分かりませんが、生地には防風性に優れる樹脂をコーティング。それにより独特のシワ感も生まれ、こなれた雰囲気に仕上がっています。しかも、ガーメントダイのときに特殊な物質を混ぜることで、適度な撥水機能も持たせているとか。そして、もうひとつ触れたいのが、この表情豊かなキルティング。縦と横だけじゃなく、斜めにもステッチが走っていますが、これは日本の刺し子からヒントを得ているといいます。家庭用の洗濯機で洗えるのもうれしいポイント! いやはや恐れ入りました。早くも秋冬のファッションの主役、これで確定です。
¥193,600

ストーンアイランドジャパン
www.stoneisland.com
Instagram:@stoneisland

COACH

コーチのミニポーチ

何入れる? 入れない?

今年6月、〈コーチ〉の展示会に行きました。会場に並ぶ新作たちのなかで、真っ先に目に留まったのが写真のミニポーチです。その大きさは縦7.5×横6cm。マチは1cm程度なので、何を入れられるかな…? いっそのこと何も入れず、ネックレスのように首からぶら下げて、アクセサリー感覚で楽しむのが正解なのかもしれません。ちょうど入るモノがあれば仕舞う、みたいな(笑)。で、こちらの何がいいって、そのサイズにも関わらず、スムースレザーのボディにちゃんとターンロックが付いているところ。これは〈コーチ〉を代表するメタルの留め具で、いわゆるオールドコーチのバッグにもよく見られますね。小さいのに正統派のつくりっていうのが素敵です。9月発売予定というから、さらっと秋の装いに取り入れてみようかな。
¥19,800

コーチ・カスタマーサービス・ジャパン
0120-556-750
www.coach.com

CONVERSE

コンバースのオールスター LGCY

オールスターに惹かれるワケ。

振り返ると、これまで10足以上の「オールスター」を履き潰してきました。三ツ星ヒールラベルのものや、80年代のメイド・イン・USAのもの、CTなどの他、学生時代はマルジェラ風に白のペンキを塗って履いたこともあったな(笑)。そもそも「オールスター」を選ぶようになったきっかけは、アメリカのバンド「ザ・ストロークス」でした。高三の時、〈リーバイス®︎〉の「606」にハイカットの「オールスター」を合わせた、バンドのメンバーのファッションに見惚れ、そこからこの靴はぼくの足元の定番に。いま、自分らしさを示すものが何かと問われれば、間違いなく、そのひとつは「オールスター」だと思います。で、やっぱり個人的にはかつてのメイド・イン・USAのものに対する憧憬みたいなものがあるから、それを再現した「オールスター LGCY」が発表された時は驚きました。そして、先月ついに出たのが、レッドカラーのモデルです。定番色のブラックやホワイトもいいんだけど、ぼくが好きなのはレッド! これもおそらく「ザ・ストロークス」の影響ですね。早速、買って履いてみたら「オールスター」と思えない、クッション性に超びっくり! フワフワしている感じというか、履き心地はこれまで足をとおしてきたものとは別ものでした。アッパーのキャンバスも柔らかくて最高ですね。レッドの「オールスター」を履くのは久しぶりなので、気分が上がりました!
¥13,200

コンバースインフォメーションセンター
0120-819-217
converse.co.jp

BBACK

ビーバックのスニーカー。

お試しあれ!

靴好きを引きつける場所といえば、「伊勢丹新宿店メンズ館」地下1階の紳士靴売り場です。ずらり一級品が並ぶ光景はまさに「シューズテーマパーク」といえます。この夏、売り場のラインナップに新たに加わったのが〈ビーバック〉のスニーカーです。そもそも〈ビーバック〉はイタリアのウェルネス機器開発のリーディングカンパニーが立ち上げたブランド。スニーカーの見た目のよさはもちろんですが、とことん機能性を追求しています。本作はアッパーとソールの間に搭載されたシャンクがポイントで、足底のストレスを減らしてバランス力を高める設計になっているとか。しかも、めちゃくちゃ軽く、いま大人気のハンズフリーの仕様です。値が張りますが、足をとおしてみるとその価値は分かります。まずは「伊勢丹新宿店」でお試しあれ!
¥59,400

伊勢丹新宿店
03-3352-1111 大代表

鈴木悠介

戦後80年。

7月の参議院選挙は終わりましたが、国民の監視なしによい政治は生み出せないと言うようにその後のほうが大切。どんなことがあっても戦争だけは絶対に起こさないでもらいたいです。それとは全然関係ありませんが、最近は有田咲花さんとイタリアのラッパーのSHARKにハマり中。どこかのハイブランドとか、SHARKをモデルに撮影してくれないかなと思ってます。

GREEN ASSASSIN DOLLAR

GREEN ASSASSIN DOLLARのビートテープ『GHOST』

点ではなく上下左右+αで。

作品を最初から最後まで通して聴いたり、クレジットのプロデューサーや参加ミュージシャン、スペシャルサンクスなどに目を通したり。配信&プレイリストカルチャーは便利で自分も365日利用させてもらっていますが、フィジカルとデジタルは別なたのしみ方があると思います。GREEN ASSASSIN DOLLARさんが配信リリースした新作のビートテープ『GHOST』は、2LPのレコードでGETしておきたい作品。写真家の小浪次郎さんによるジャケットもレコードでの所有欲を掻き立てる理由のひとつに十分で、9月15日(月・祝日)に表参道の「ロビンクラブ」で予定されているリリースパーティで先行発売されるとのこと。GREEN ASSASSIN DOLLARさんと聞いて舐達麻とのイメージが強い方も多いと思いますが、それ以外に個人的にはビートテープの『POINT OF THE VIEW』やAru-2さんとの楽曲である『Cannabis Jazz』、後追いですがNaoto Taguchi名義でOIL WORKSからリリースされたMIX CD『SUN BEHIND THE CLOUD』も印象的。
¥6,600
※配信リンク

アフロディーテギャング
Instagram:@aphroditegangstudio

SUZUKISHOUTEN

鈴木商店のマグカップ

背景と思い出がセット。

はじめての編集の仕事は、1920~1980年代製のバイク+乗っている方々を紹介させていただくバイク雑誌。トライアンフに乗って、毎日e-bayをチェックし先輩方とパーツなどの情報交換をしていたのも懐かしい自分が20代のころ、撮影をお願いし知り合ったのがカメラマンの鈴木嘉樹さん。ちなみにハーレーの1976年式XLCHが最近納車されたとのこと。そんな嘉樹さんが世界中を旅し、買い付けてきたものを販売する「鈴木商店」。オープンは不定期で、屋号とSNSアカウントにあるNOMADの文字がかっこいい。商品はものとしての価値がどうこうだけじゃなく、その背景にあるストーリーや嘉樹さんだけの思い出がとても魅力的。こちらは先日「虎ノ門ヒルズステーションタワー」で行われたポップアップで購入した、モロッコで買い付けてきたというマグカップで、自宅ではほぼホットコーヒー専用。「鈴木商店」のメインはモロッコラグとのことですが、世界中から嘉樹さんのお気に入りが集まるのでぜひチェックしてみてください。
¥5,500

鈴木商店
Instagram:@suzukishouten_nomad

CAYO IMAEDA

CAYO IMAEDAのジン『B-BOY』

ダンス・ダンス・ダンス。

これまでに駅や大型商業施設、公共施設などのガラス前で踊るダンサーを一度は目にしたことがある、という方は少なくないはず。自分がダンスと聞くと、それはイコールでブレイクダンス。当時の流行りもあってか、中学&高校ではダンスをしていた同級生がいたし、社会に出てからは仕事でダンサーの方々と知り合ったり、ダンスショーケース的なのがあるパーティやイベントに足を運んだり。BOSS THE MCさん(THA BLUE HERB)やgrooveman spotさんのように、上の世代はダンサー出身の方々も多いですよね。福岡を拠点に活動する写真家のCAYO IMAEDAさんの新しいジンはタイトルが示すように、ブレイキン&ブレイクダンスを踊るB-BOYにフォーカスしたもの。ジンって聞くとコンパクト&ラフ&チープなものが多いイメージですが、こちらは紙も厚く判型も大きめ。表紙と表4の加工も豪華すぎます。写真も素敵だし、ハードコアやHIP HOPのレコードのようにネームドロップしているラストの見開きページも最高でした。
¥3,000

カヨ イマエダ
Instagram:@cayoimaeda
cayoimaeda.base.shop

VaVa

VaVaのレコード『再周回』

Remixもたのしみ。

VaVaさんの『再周回』が配信リリースされたのは、2024年の11月27日。40歳を超えた自分には少しエモすぎるかなとも正直少し思いましたが、聴けば聴くほどグッときました。インタビューを拝読すると、真部脩一さんのギターフレーズを最初に聴いてから完成まで2年以上かかっているそうで、制作過程がとても気になるところ。2024年11月30日にはVaVaさんのワンマンライブ『凍京 LIVE’24』があったのですが、別件でお邪魔できず、その日は夜中にたしか恵比寿の「バチカ」にお邪魔した記憶。お会いしたSUMMITの増田さんに「VaVaさんの『再周回』、めちゃくちゃいいですね」と話したんですが、素人がプロの方にいいなんてとても失礼で、めちゃくちゃすきですと伝えるべきだったと翌日とても後悔しました。そんな『再周回』がレコードでリリースされると聞けば、SUMMITのオンラインで予約しない理由はありません。ちなみに先日SNSでVaVaさんがDJ Screwなどをアップしていたのが、とても気になっています。
¥3,300

サミット
Instagram:@summit_info

常重直也

ビタミンとミネラル。

年々薄れる年齢感覚。そして頭皮。寄る年波にはやはり勝てず、体力をはじめとするあらゆるものが後退していっているわけですが、これ以上のおでこの後退は防ぐべく、最近はワカメやモズクの類を多めに食すようにしています。頭皮への効果はまだ実感できていませんが、便通はよくなった気がします。

KIMMY

キミーのロングスリーブTシャツ

ニューオールド。

〈キミー〉の真骨頂といえば、やはり新旧の素材を融合させてつくる再構築アイテム。人間にしか成し得ない手作業と最新の機能(素材)を掛け合わすことで生まれるアイテムには、デザイナーのキムさんのさまざまな想いが宿っています。コチラのインタビュー記事で詳しく聞いているので、ぜひ読んでみてください! で、その取材で聞いたときからワクワクしていたのがこのアイテム。ヴィンテージサイクリングユニフォームとストライプジャージを融合させたロングスリーブTシャツです。たしかにツール・ド・フランスなんかで見るユニフォームはどれもカラフル。しかし“おしゃれ”として取り入れるにはなかなか勇気が必要なアイテムでしたが、それを見事にファッションアイテムに昇華させています。その新旧の素材選びも去ることながら、綿密に計算されたカーブカッティングにも注目したいところ。
¥41,800

キミー
Instagram:@kimmy__official

HOMMENA

オムナのシャツ

ギャザーの正体。

24AWシーズンよりスタートした新鋭ブランド〈オムナ〉。どのアイテムもとにかく美しく、初めて見たときはその芸の細かさにしばらく目を奪われてしまったのを覚えています。男性用、女性用という概念はなく、「お好きにどうぞ」というデザイナーの粋なメッセージが伝わってくるような、自由で無邪気なアイテムラインナップが魅力です。このアイテムのベースは60年代のウエスタンシャツ。ベージュ色のサテン地にベビーピンクのパイピングがアクセントになっています。でも気になるのはやっぱり胸元のギャザーですよね。従来のギャザーのように寄せて縫っているわけではなく、これ実はゴムが入っているんです。そのおかげで、ボタンを閉めるとコンパクトな印象に、開けるとバサっとはだけるようなシルエットに早変わり。服の楽しさをあらためて実感させてくれるような、ユニークで素敵な一着です。
¥79,200

オムナ
Instagram:@hommena_official

PASSOVER

パスオーバーのソックス

まさにコンフィー。

恵比寿の地に根を張り26年。スニーカーをはじめ、あらゆるカルチャーが香るツウなセレクトが魅力のショップ「パスオーバー」。そこがオリジナルで展開しているソックスがこの「コンフィーソックス」です。ソックスはどれだけあってもいい派。自宅の引き出しには、おそらくざっと100足を超えるソックスがいまにも溢れそうな感じで収納されているのですが、それでも不思議と買い足しちゃうんですよね。このソックスは見た目の通りカジュアル。肉厚でどっしりとしているので、デカ履きしているスニーカーとの相性が抜群なんです。ソックスには欠かせない機能、吸水速乾性に優れているのもうれしいポイント。リブの締め付けは強くもなく弱くもなく、絶妙な塩梅のフィット感なので、ストレスフリーで着用可能です。サボにはもちろん、ドレスシューズの外しとしても活躍してくれそう!
左から ¥1,870、¥2,200、¥1,870

パスオーバー
passover-ss.com

POST ARCHIVE FACTION(PAF)

ポスト アーカイブ ファクション(PAF)のパンツ

違和感こそ正義。

いまアジアブランドがアツい! なかでも韓国発のブランドの勢いは凄まじく、それを牽引する存在のひとつがこの〈ポスト アーカイブ ファクション〉です。最近(と言っても結構前だけど)だとスポーツブランド〈オン〉とのコラボでも話題になりましたよね。〈ポスト アーカイブ ファクション〉の魅力は人工的なのに自然的であること。パズルやブロックを積み上げるように、さまざまな創意工夫・組み合わせでつくられているのに、その完成系に淀みはなく、自然がそうであるように、もとからそこにあったかのような違和感のない仕上がりです。このパンツもそう。立体ポケットが不思議な位置に複数個付けられていて「おや?」となるのですが、全体で見たときにはそれがシルエットに変化を加え、パンツとしての可能性をグッと広げているんです。ちなみに素材はヴィーガンレザー。しっとり柔らかい穿き心地です。
¥136,400(参考価格)

ポスト アーカイブ ファクション(PAF)
Instagram:@postarchivefanction

竹田崇真

17時に聴きたくなる曲。

夏の夕方に似合う曲ってありますよね。フランク・オーシャンの『Self Control』なんかはまさにその類。最近だと、Bakarの『Lonyo!』がイチオシです。MVが最高なので、ぜひに。

SWJP

エスダブリュージェーピーのジップアップシャツ

グッドレギュラーなたたずまい。

ショーン・ウェザースプーンという存在をはっきりと認識したのは、たしか3年ほど前。〈ギャップ〉のアーカイブ復刻を彼が手がけ、そこに並ぶリバーシブルのプルーオーバーを手に取ったことがきっかけでした。以降はその動向に注目するようになり、彼の私服が気になって画像検索することもあったぐらいです。そんなショーンとファッションディレクターUCHIが立ち上げた〈エスダブリュージェーピー〉は、彼のスタイルをびしびし感じるブランド。世界中から集めた選りすぐりのヴィンテージを土台に、すべての製造工程を日本で行うことで、過去のアイテムをいまにアップデートしています。このジップアップシャツも、元ネタは1990年代の古着。だから、グッドレギュラーのようにはじめて着たときからいつもの格好に違和感なくなじんでくれます。一方で細畝のコーデュロイは肌あたりがよく、サイジングはゆったり目と、つくりはモダン。古着のような親近感と古着にはないクオリティ、それを両立するのが〈エスダブリュージェーピー〉です。ちなみに、このジップアップシャツのデリバリーは9月頃とのことで、首を長くして待ちましょう。
¥45,000

エスダブリュージェーピー
www.seanwotherspoondesign.com

DIGAWEL

ディガウェルのシャツ

シャツとアノラックのいいとこ取り。

アイテム単位でなにが好きか聞かれれば、間違いなくシャツとアノラックと答えます。シャツは週4ぐらいの頻度で着ているし、アノラックは秋口から春先にかけて困ったらとりあえず羽織っています。このマイ定番な2つのアイテムが合わさったとなれば、無視できるわけがありません。ブランドは〈ディガウェル〉。着丈は長く、プルオーバー仕様で、カンガルーポケットもあり、というアノラックの特徴をまるっと詰め込んだのが、こちらのシャツです。シャツ地のアノラックは他にもありますが、つくりの軸足をシャツに置きながらアノラックの影も感じる、そんなミックス感が新鮮で膝を打ちました。ベーシックなもの同士を掛け合わせて、ありそうでない普通のモノをつくるという〈ディガウェル〉の視点、個人的にかなりツボです。
¥37,400

ディガウェル
store.digawel.com

MANAVE

マナベのシャツ

日常にドレスシャツを。

なんの変哲もない開襟シャツ。と思いきや、この〈マナベ〉のシャツ、つくりはまったく普通ではありません。肝となるのは、54サイズのドレスシャツを元ネタに、それを再構築しているという点。だから写真をズームして見てもらうと分かりますが、襟のタック、背面襟下のギャザー、裾のパイピングによってサイズ調整がなされていて、デザインとしても機能しています。ただ、身幅とアームホールは元のサイズのまま。だから、締めるとこは締め、抜くとこは抜くおもしろいバランスのサイジングになっています。つくり自体はドレスシャツのそれで、運針は細かく、袖口はダブルカフス、そしてメイドインフランス。仕立てのいいドレスシャツを日常で気負わず、というのが〈マナベ〉の提案というわけ。粋ですね。
¥51,480

HEMT PR
03-6721-0882

Patagonia

パタゴニアのバッグ

隠れた名品。

先日、ふらっと〈パタゴニア〉の渋谷店に寄ったときのこと。店内を物色していると、レジ前にあったとあるアイテムが目につきました。それが、この「Carry Ya’ll Bag」。手のひらサイズの四角い状態(写真2枚目)で陳列されていて、最初はそのキュートな佇まいに惹かれて手に取りましたが、タグを見るとバッグの記載。広げてみて初めて、PCが入るぐらいのショルダーバッグという正体に気づいたのです。店員さん曰く、工場で余った生地を使ってつくられるものだから、その時々で色や柄が違うとのこと。しかも直営店限定。好みのものと出合えるかは、実際お店に行ってみないと分からないってことです。その運要素におもしろさを感じつつ、〈パタゴニア〉らしいアップサイクルなものづくりにも心から共感。その場で購入したのが、写真のパープルピンクです。運よく好みのドンズバでした。
¥3,500

安田天音

『いつも世界は遠く、』

初めて葉山に行きました。「神奈川県立近代美術館」で写真家の上田義彦さんの展示を見るために。代表作から最新作まで、約500点もの作品が飾られていて見応え抜群。上田さんの写真と一色海岸が一望できる美術館のロケーションも相まって、本当に美しい空間でした。都内からは少し遠いけれど、足を運んでよかったなと思います。

YOUTH OF THE WATER

ユース オブ ザ ウォーターのジャケット

温故知新。

いま、個人的に気になるブランドを聞かれたなら、そのひとつには〈ユース オブ ザ ウォーター〉を挙げさせてもらいます。古着が好きだから、古着由来のブランドに自然と食指が動いてしまうのです。ブランドのことを認識してからは、展示会を楽しみにチェックしているのですが、今シーズン気になるのはこれ。〈リーバイス〉の506XX、通称ファーストモデルをプルオーバー仕様に再構築した逸品です。おもしろいのが、素材はデニムではなく数種類の糸からなる生地を採用していること。それでいて当時のデニムに見られる縦方向のムラ感は忠実に再現されています。クラシックなアイテムをここまでモダンに昇華するには、元ネタのディテールを細部まで理解せねばなりません。このブランドのいい意味で変態的な探究心に、毎度毎度感銘を受けています。服を通して新たな何かを教えてくれるブランドには、“おしゃれ”を超えた魅力があると思うのです。
¥52,800

Instagram:@youthofthewater

RIKU UMEHARA

リク ウメハラ

用の美は真の美。

〈リク ウメハラ〉との出会いはスタイリストを目指す同い年の男の子からの紹介でした。彼のセンスには常々影響を受けているから、きっと素敵なブランドなんだろうなと注目していると、やっぱりここで紹介させてもらうくらいには気に入ってしまいました。陶芸家の家系で生まれたデザイナーの梅原陸さんにとって「ものづくり=実用的」であることが大前提。それは、服づくりにおいても同じことです。たとえばこのシャツ、通常浴衣や手拭いに使われる小さな生地を採用しています。だから自ずと切り返しが入るし、透け感がある生地だから夏でも快適に着られる。機能と装飾の塩梅がちょうどいい、それがこのブランドの魅力です。ちなみに、グレーの方は炭で、ピンクの方は桜で染めているんですって。自分がミーハーだからか、こういうマニアな視点を持ったブランドに目がいっちゃうんです。無い物ねだりですね。
¥30,800

リク ウメハラ
rikuumehara.com
Instagram:@riku_umehara__

HOKA

ホカのシューズ

日本限定カラーです。

アウトドアとファッションの中間的なアイテムはやっぱりニクい。 無理しておしゃれしようという気概がない自分にとって一番ちょうどいいのです。それでいうと〈ホカ〉のこれも。最初のきっかけはブランドらしいフォルムと色でしたが、やはり機能性もピカイチ。さすがはトレイルランニングシューズ由来の〈ホカ〉、軽さやグリップ力の面で、他ブランドがつくるその類のものとは一線を画しています。脱いだときのインソールはキャッチーなカラーが配されていますが、これは靴を脱ぎ履きする日本の文化を尊重したもの。ロゴは創業当時のものを採用していて、細かいところまで気が利いています。とにかくどんなロケーションでも安定感抜群なので、この夏は外での仕事でよく履いてました。足場の悪いロケーションでの撮影もお任せあれ。
¥29,700

デッカーズジャパン
0120-710-844
www.hoka.com

New Era

ニューエラのサンシェードキャップ

洒脱に紫外線を凌ぐ。

リアルにこの夏、めちゃくちゃ被ってます。正直、ド定番かつクラシックなアイテムに新たな要素を加えたものは、結局オリジナルの方がいいなんてことも多々。だけど、これは違います。機能的な上に、デザインも新鮮。素材には〈ニューエラ〉が独自に開発した軽量ポリエステルが使われていて、表地には撥水加工、さらには紫外線カットUPF50を兼ね備えているんだとか。これなら急な雨も、刺すような日差しも凌げるってこと。取り外し可能なサンシェードには、ホールメッシュ加工でロゴが施されているのもおもしろいですね。被るとすんなり頭になじんでくれたので、通常の「9THIRTY」が似合うひとなら違和感なく被ることができると思います。おそらく残暑は厳しいでしょうし、残りわずかですが在庫もあるようなのでチェックしてみて。
¥7,700

ニューエラ
www.neweracap.jp

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