PROFILE
HIP HOPを軸に活動するユニットCreativeDrugStore所属。岩手県出身。
2017年に1stソロアルバム『PANIC』をリリースし、ジャケットにSF・ホラー要素満載の人肉MPCを使用。その人肉アイテムが本人のアイコンのひとつとなり、スマホケースや印鑑に小銭入れなど、さまざなラインナップを制作&販売。2022年には2ndソロアルバム『COLORFUL』をリリースし、同年秋から人肉アイテムを実際に目で見て触れることができる展覧会「人肉アイテム展」をスタート。2023年にニューヨークで初の海外個展開催後、世界各地で人肉アイテムを披露。2024年に神奈川県川崎市溝の口に人肉アイテムを展示するカフェバー兼アートギャラリー「CAFE
& BAR MOTHER FACTORY」をオープン。自身のギャラリーで開催される新作アート作品「立方体レコード」の展示会や、不定期で開催するコラボのアートの展示イベント・ポップアップや音楽のパーティーにも注目です。
Instagram @doooo_cds
ワクワク&ドキドキな未知の世界へ。

山手線と京浜東北線が通り、どちらの路線にとっても最も新しい駅として知られる高輪ゲートウェイ駅。北口を出て目の前にある「ニュウマン高輪(NEWoMan TAKANAWA)」にオープンした「ビームス カルチャート 高輪」は、〈ビームス(BEAMS)〉ならではの視点で現代アートやアニメ・音楽・グラフィックなどのカルチャーをセレクトし、グローバルに発信するプロジェクト〈ビームス カルチャート(BEAMS CULTUART)〉の初単独店。要はファッションを取り巻くカルチャーを大切にする、〈ビームス〉らしい最先端のカルチャーを感じられるってこと。“カルチャーコミュニティのエントリースペース”というコンセプトの通り、さまざまなワクワク&ドキドキな出会いが待っています。
そんな「ビームス カルチャート 高輪」に、首から人肉ネックレスを揺らめかせながらやってきたdooooさん。これまで〈ビームス〉のレーベルとコラボレーションをしたことがあり、そのなかで〈ビームス〉とカルチャーの密接な繋がりを感じていたようです。
doooo: だいぶ前に「ビームス T 原宿」さんでCreativeDrugStoreのイベントをやらせて頂いたり、新宿にある「ビームス ジャパン(BEAMS JAPAN)」の〈トーキョー カルチャート by ビームス(TOKYO CULTUART by BEAMS)〉では人肉アイテムを展示させて頂いたり。その時は他の展示作品の中に人肉アイテムがキレイに溶け込んでいたのですが、〈ビームス〉さんには様々なカルチャーの土台があって、それぞれが際立っているので面白い空間になっているなと思いました。〈ビームス カルチャート〉初の単独店、すごく楽しみです。
店内でまず足を運んだのは、アートとの出会いを臨場感たっぷりに提供するギャラリースペース。オープン時は「ビームス カルチャート 高輪」のオープン記念ビジュアルをアートディレクションした、グラフィックデザイナーとして活躍する八木幣二郎さんの作品が展示されていました(※10月5日で終了)。作品はポスターとして販売されているので、気に入ったものを自宅に飾ることも可能です。
doooo: すごい、お店の中にギャラリーがあるのですね。ぼくは10代のころに本や映像を通してアートを見るのは好きだったのですが、ギャラリーに行こうと思ったことはなかったです。気軽に入っていい場所なのかわからなかったので。 でも、こういう商業施設のお店の中にあると、気軽に入れてとても素敵だと思います。(展示内容に合わせて)壁や什器を移動できるのも良い空間を演出できそうですね。
「ビームス カルチャート 高輪」のオープンを記念して、“HARMONY”をテーマに制作した八木幣二郎さんのグラフィックデザイン。一見するとどれも趣向の異なる作品ですが、よく見るとすべてに共通して“HARMONY”の文字が落とし込まれていることにdooooさんは気づきました。

確かに気になるアーティストの展覧会でギャラリーに行くことはあっても、フラッと立ち寄ったことはないというひとも少なくないはず。でも、ショップに併設されているギャラリーなら気軽に入れて、思わぬ出会いがありそうです。ちなみに、dooooさんはどんなアートが好きなんでしょうか?
doooo: ぼくは日常のなかにある非日常を体験できるものが好きで、アートもそのような魅力を強く感じる作品が好きです。その原体験は、子どものころに観たSFやホラーの映画。例えば金曜ロードショーで放送されていた『エイリアン2』とか『ターミネーター2』です。 舞台や登場人物、武器は現実世界のものだけど、出てくるアンドロイドやモンスターは日常では触れることがない非現実的なもので。子どもながらに、本当にエイリアンがいるんじゃないかと思わせてくれた。だから、現実であり非現実的な体験ができるモノが好きなんです。


次に気になったのは、クリエイター起点でさまざまな取り組みの場を提供するプロジェクト〈ロッテンドーナツ(Rotten Donuts)〉による「ART Digging」コーナー。ぎっしりと並んでいるのはアート作品で、レコードのようにディグりながら気軽にアートと出会えるのです。アートって言ったら高価で買いにくいイメージを持つ方も多いかもしれませんが、こちらの作品は手に取りやすい価格のものに。直感でジャケ買いなんて、まさにレコードと同じ感覚です。
doooo: レコードを探すようにアート作品を見ると、普段の自分のアンテナには引っかからないものにも出会えますね。アート作品を買うのはハードルが高いと思うのですが、このような陳列なら手に取りやすいです。おもしろいな~。
2年ほど前にマーク・ゴンザレスの作品を購入したdooooさんが、アートを購入するときのマイルールを教えてくれました。
doooo: マーク・ゴンザレスの作品はトイレをモチーフにした作品だったから、その時はまだ構想中だった自分のお店か家のトイレに飾ろうと思って買いました。基本的に買い物をする時は、無駄なモノを買わないように心がけています。だから、ここに飾りたい、こういうときに楽しみたいって明確な目的を持って買い物をしています。
