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『JAPANESE MAKERS 日本の「新」ものづくり列伝』 発刊記念インタビュー! 草彅洋平が見る、ものづくりの未来とは?

2013.03.26

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様々なメディアを横断し、ユニークかつ記憶に残るクリエイティブを世に送り出している編集者、草彅洋平氏。クリエイティブカンパニー「東京ピストル」の代表であり、フイナムブロガーでもある同氏が、この度初の単著である『JAPANESE MAKERS 日本の「新」ものづくり列伝』を上梓しました。あらゆる事象を、常にオリジナルな視点で切り取る同氏が見る、日本のものづくりの未来とはいかに?

Photo_Takeshi Abe
Edit_Ryo Komuta

草彅洋平 Yohei Kusanagi
株式会社東京ピストル代表取締役
1976年東京生まれ。あらゆるネタに対応、きわめて高い打率で人の会話に出塁することからついたあだ名は「トークのイチロー」。インテリア会社である株式会社イデー退社後、2006年株式会社東京ピストルを設立。ブランディングからプロモーション、紙からWEB媒体まで幅広く手がけるクリエイティブカンパニーの代表として、広告から書籍まで幅広く企画立案等を手がける次世代型編集者として活躍中。

街の奇人みたいな人が昔から好きで。
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-初めての単著が出版されるということで、本日はお話を伺わせていただきます。

草彅洋平氏(以下草彅/敬称略): はい。どうぞよろしくお願いします。で、読んでみてどうでした?

-率直に言ってすごく面白かったです。『大人の科学』での連載は読んだことなかったので、この本のタイトルの印象だけでいうと、ちょっと堅い本なのかなって思ってたんですがそんなことは全然なくて。とくに1章、2章が本当に面白かったです。

草彅: あ、そうですか! いやー、ありがたいですね。

-とくに、自転車を木で作ってる方(佐野末四郎氏)の言葉には、震えましたね!

草彅: やばいですよね、佐野マジック!

佐野末四郎 マホガニーバイク

-はい! 佐野さんに限らず、取材されている方は等しく、みんな何ていうか"突き詰めている"方ばっかりですよね。

草彅: そうですね。

-まずは、なぜこういったような企画が立ち上がったのか、というところから伺いたいんですが。

草彅: はい。そもそもは『大人の科学』の編集部に僕の知り合いがいたので、何か連載をやりましょうというところからスタートしてます。内容に関しては、ネットでものづくりを発表している人がどんどん増えてきているっていう現状があって、そんな人たちを取材したら面白いんじゃないかとずっと思っていたんです。当時『大人の科学』には読み物的なコンテンツがあまりなかったので、じゃぁそれでいきましょうか、みたいな流れですかね。

-連載は今も続いているんですよね。

草彅: はい。最初から本にしましょうという話で始まってるんですけど、実際はなかなかうまくいかなくて。。でも、そうこうしてるうちにクリス・アンダーソンの『MAKERS―21世紀の産業革命が始まる』がバカ売れしたじゃないですか。

-なるほど。じゃぁその流れに乗って...。

草彅: そうなんです。そこで二匹目のどじょうだ!みたいな話になりまして。で、急ぎで原稿書いて欲しいっていう。

-連載時からは大幅に加筆修正したと、前書きでも書かれてましたね。

草彅: はい。正直、全然内容は違いますね。連載の方は、もっとおちゃらけてるんですよ。文体とかも「どひゃー」って言ってるみたいな。。

-確かにかなりポップな誌面ですもんね。

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草彅: なので、このままじゃ本にならないなと思って、書き直すことにしたんです。あとはこのとき『永遠の0』を読んでて、ちょっとこうドキュメンタリータッチで、僕も書いてみたかったんですよね。

-なるほど 笑。

草彅: とはいえ、本が出るからといって、連載の内容は変わりませんけどね。ありがたいことに、アンケートランキングでもいつも上位に入っているみたいなので。

-そこは別物として考えていると。で、内容に話を戻しますと、取材されている方は、ネットで見たり、テレビで見つけたりと色々のようですが、そういった気になる方は常にチェックしてるんですか?

草彅: はい。面白い人を見つけたら、メモするようにして、連絡が取れるかどうかを確認します。

-でも、例えばテレビで見つけるということは、それこそ一瞬の話ですよね? パッと映って、すぐメモ!って感じですか?

草彅: はい、そんな感じです。最近本当に思うんですけど、いつのまにか"街の奇人"がかなり増えているなって。そういう面白い人がネット上に出てきたのって、2005年くらいからだと思うんですよね。それよりも前から、カブトムシの巨大ロボを作っている人が「ナニコレ珍百景」に出たり、「探偵ナイトスクープ」で小型戦車を作ってる人が紹介されたりはしてたんですけど。

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-はい。

草彅: それがネットの中に現れ始めたのが、それぐらいかなと。とにかくそんな人たちに昔から興味があったんですよね。こういうのって、誰が見ても「面白いな」って感じると思うんですが、でもこの人がどういう人で、なんでこれを作ってるのか、っていうのが全くわからないんですよね。

-目的が不明ですよね。

草彅: そうなんです。それを知りたいなというのがありまして。

-人選に関しては、ものづくりのジャンルが偏らないようにバランスをとったりしていたんですか?

草彅: はい。ただ集めてみるとロボットが何人かいたんで、まとめて一つの章(第3章 DIYロボット新時代)にしたりしましたけどね。

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