NEWS

連載【マイナーグッド図鑑】VOL.10 ノアの変化球。

王道ブランドの定番品はやっぱりいい。定番と言われるだけあって歴史があるし、信頼できるスペックもあって、何歳になっても飽きない。でもこれはちょっと天邪鬼なひとに向けた連載企画。あのブランドの、実は知られていない、けどグッとくるものを紹介します。第10回目は〈ノア〉のマイナーグッド。

Photo_Arata Suzuki
Styling_So Matsukawa
Text&Edit_Yuri Sudo


スケート、サーフィン、アート、ニュー・ウェイブ、パンクロック、プレッピー。これらは〈ノア〉の創業者、ブレンドン・バベンジンが慣れ親しんできたカルチャーであり、トラディショナルを基盤にした同ブランドにとってプロダクトを支える重要な要素です。

ただし、そんなキーワードを掲げながらも、縛られることなく気ままに服づくりをするのも〈ノア〉の魅力。ロゴキャップやフーディなどカジュアルなアイテムが人気を集めるなか、こんな変化球も出しています。

パンツ
¥39,600

ブランドの歴史に斬新な1ページを刻むであろう、このベースボールパンツ。なぜつくったのかと言われると、ブレンドン本人が野球に関連する興味深い古着と出会ったから。

ちなみに、ベースボールパンツには種類があるって知ってましたか? ショート、ショートフィット、レギュラー、ストレート、足掛けストレート、ロング、フレアなど。今作を当てはめるとしたら、ゆったりしたロングでしょうか。クロップド丈で、足掛けのゴムさながら、裾を絞る紐が兼備されています。ブリスベン モス社製のコットンモールスキン素材を採用しているので、両面起毛で心地いい肌触りです。

ブレンドンの本気度が伝わるのが、タペストリー型のネーム。このパンツのためにつくられたもので、他のアイテムでは一切使用していません。ネーム内にはパイレーツがデザインされていて、まるで架空の野球チームのユニフォームのよう。ここだけの話、メジャーリーグのナショナルリーグ中地区に所属するプロ野球チームで「ピッツバーグ・パイレーツ」という名前のチームがあるらしいです。

スポーツウェアをファッションに落とし込む例は、ここ最近多々ありますが、なかでも野球は話題にされることが少ない方。ただ、サイズ感や配色次第では、こんなふうにファッションに参入できる可能性があるのです。〈ノア〉の手腕ならなおさら。

シューズ
¥55,000

〈ノア〉は他のどんなブランドよりも、“らしい足元” がある気がします。具体的に挙げるならばローファーやボートシューズ、サービスシューズ、夏ならグルカサンダル、スニーカーで言えば〈ヴァンズ〉のオーセンティックあたり。どんなスタイリングであろうと、キリッと足元はクリーンに、オーセンティックに。これが〈ノア〉の方程式です。

今作はブランドオリジナルのヌバックレザーを採用した、ポルトガル製のワークシューズ。1年前にリリースされて以来すでに定番アイテムで、ブランドらしさ香る一足なのですが、今シーズンの新色としてイエローがラインナップされます。ここがマイナーグッド。

煌々としたイエローというよりは、若干沈んだトーンのイエロー。ゆえに〈ノア〉の服ともなじむし、それでいて意外性があってが足元に目がいきます。諸事情で写真はブラックですが、気になる方は是非チェックを。

少ない球種を磨いている野茂英雄もいいですが、数多の変化球を操るダルビッシュのような投手もいい。観客を飽きさせないエンターテイナーは野球界にも、ファッション業界にもいるものです。

ロケ地メモ:あるショップのスーツの仕立てコーナー。透明のパンツプレスが珍しい。

INFORMATION

ノア

問い合わせ先:ノア クラブハウス
電話:03-5423-5030

公式サイト
公式インスタグラム

TOP > NEWS

関連記事#マイナーグッド図鑑

もっと見る