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連載「憧れの逸品」No.427 ジル サンダーのウォレットがまとったのは、レオパード。

ハリウッドセレブのあいだでちょっとした人気になっている柄をご存じだろうか。答えはレオパード、すなわちヒョウ柄だ。背景にはクワイエット・ラグジュアリーの反動がある。

レオパードはクリスチャン・ディオールがコレクションに加えてモードへと昇華され、カウンターカルチャーに取り込まれてリアルクローズになった。

個人的な話で恐縮だが、映画『トゥルー・ロマンス』(1993年公開)でパトリシア・アークエット演じるアラバマが穿いていたレオパードのレギンスの記憶はいまも鮮烈に脳裏に焼き付いている。ふしだらだけど純真無垢なアラバマの人物造形に欠かせない小道具だった。

〈ジル サンダー(JIL SANDER)〉がその柄をプリントしたのは、ヘアカーフ。文字どおり生後6ヵ月までの牛の原皮を、毛足を残し、鞣したレザーだ。ポピュラーなヘアカウと比べれば一目瞭然、とろけるようにしなやかだ。

コンパートメントは二方開きでコインポケット1、背面にカードスロット4の構成。

オパインレザー(羊革)のライニングは手なじみもいい。

ハリウッドの人々の多くは全身レオパードで固めており、まるで本物のヒョウのような迫力がある。それはそれで憧れるけれど、ぼくらにはコンパクトウォレットをしのばせるくらいがちょうどいい。


Envelope ¥85,800

Photo_Kazuma Yamano
Text_Kei Takegawa

INFORMATION

ジルサンダージャパン

電話:0120-998-519
オフィシャルサイト

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