メッシュ素材を噛ませた80年代のランニングシューズを思わせるデザインにまぶした、ヴィンテージスタイルのGUCCIラベルや “G” のエンブロイダリー。これをカラフルに染め抜き、ダメージ加工で仕上げるさじ加減は絶妙の一言だ。どれでもいいから試しにひとつパーツを取り去った姿を想像してほしい。おそらく妙に頼りない姿になるはずだ。デコラティブにみえて、過不足のないデザイン。それが〈グッチ(GUCCI)〉の2020年クルーズ コレクションに登場した「ウルトラペース」である。
極めつきは、闇夜に光るギミックだ。
友達たちとの約束の日。あなたはその日のためにとっておいた「ウルトラペース」にはじめて足を滑り込ませる。現代のテクノロジーを駆使した「ウルトラペース」は履きおろしから快適至極。絶妙なダメージ加工のおかげで新品を履く気恥ずかしさとも無縁だ。カラフルなカラーパレットと相まって、足取りを軽やかにしてくれることだろう。
たっぷり遊んだあとはご飯を予約した店へ。道すがら、日が落ちる。と、「ウルトラペース」は光りだす。第二部を演出するのにも一役かってくれるという寸法だ。
異素材の組み合わせと斬新な色使いに特徴があるミッドカットのスニーカー。
“ULTRAPACE” MID CUT SNEAKERS 各¥112,000+TAX
ヴィンテージのような雰囲気がなんとも堪らない。ディテールを縁取るようにあしらわれたリフレクターも特徴のひとつ。
“ULTRAPACE” LOW CUT SNEAKERS 各¥102,000+TAX
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa