台襟をもたない平折襟で、前立てをも省いた開襟シャツ。アロハシャツやかりゆしウェアで知られるそのシャツはローカル色が強く、それなりのスタイルをもっていなければ着こなすのは少々骨が折れる。
とはいえ、酷暑の夏を過ごすには極めて理にかなったシャツである。さらりと袖を通すことのできる開襟シャツが欲しい ―― そんなリクエストに応えてくれたのが〈ジル サンダー(JIL SANDER)〉だ。
ビスコースレーヨンにシルクをブレンドした色気がにじむ黒、あるいは微細なストライプを描くコットン100%の爽やかなマリーンカラー。いずれも手持ちのワードローブに馴染む、モダンでクリーンな面構えだ。ボクシーフィットやくるみボタンもそんな雰囲気づくりに一役買っている。
クリエイティブ ディレクターのルーシー&ルーク・メイヤーにとってはお手の物のアップデートだろうが、ありそうでなかったこの開襟シャツを待ち望んでいたユーザーは多いだろう。
SHIRT ¥154,000
SHIRT ¥195,800
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa

