知を司る女神であるアテーナーはきまってフクロウを従えた。フクロウが知恵の象徴といわれるようになったのはそれゆえである。その神秘的な佇まいは人々の想像力をかきたてて余りあるのだろう。土地土地でさまざまな事象とイメージを重ねた。霊界からの使者と捉える地域もあるという。
〈ジル サンダー+(JIL SANDER+)〉は自然を愛してやまないルーシー&ルーク・メイヤーがその思いを具現したコレクションであり、森一番の賢者であるフクロウに白羽の矢を立てたのはもっともなことだった。
この秋お目見えしたフリースジャケットはジャカード織りでフクロウと彼らが棲む山々を描いている。モスグリーンにブラウンというカラーパレットと相まって、木立をそぞろ歩きしている気分が味わえる。
ゆったりしたシルエットで、スタンドカラーとフロントファスナーで仕上げた。両サイドにはファスナーポケットが付く。つい手が伸びる一着になりそうだ。
フリースジャケット ¥215,600
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa